花咲くいろは 第26話(最終回)「花咲くいつか」感想
ネタバレ抜きの序論
自分もぼんぼろうと思った。
本編感想
喉を鳴らして水を飲む!
今回の結名。
流石にストーリーを動かす役どころではありませんでした。でも、それでいい。これまでその大胆な行動力でストーリーを動かしてきましたが、主役は緒花。最終回は自分が動かしたストーリーの行く末を見守ればいい。結名自身は海外・・・ラストシーンを見るかぎりはフランスですかね。どうやら本気で留学する気のようです。高校生の頃から学校の科目以外の勉強を自主的にするってのは凄いですよね。誰にでもできることではない。それについてしげ子が何かしら語るシーンが欲しかったですけど・・・まぁ結名が目指しているものを否定はしないでしょう。勉強の結果は旅館経営に帰着するでしょうし、登場こそしませんでしたが、福屋に後継者問題の様子が見えなかったので、孫娘の前に子供が跡を継ぐんでしょうね。
今時の女子高生らしくない喜翆荘の3人とのプリクラも印象的。みんちは結名みたいなタイプは元々は大嫌いだったでしょうけど、他人を寄せ付けない雰囲気を持つみんちに対して、結名は誰よりも気さくに、強引に接してましたね。人懐こさとは裏腹にドライな性格だったとは思いますが、結名が夢を考えるきっかけを与えた3人との思い出を大切にしているのも一つの変化かもしれません。緒花が東京に去り、みんちと菜子も旅館以外の場所で新たな道を進み、自分もそう近くない将来、留学する・・・そう考えると、寂しさもあるでしょうけど、皆の戻ってくる場所が湯ノ鷺だとすれば、いずれ成長して再会することになるんでしょうね。
結名を語る上で、戸松遥に触れないわけにはいかないでしょう。みつどもえでもそうでしたが、このアニメでも演技にかなり遊びが入ってました。もちろん結名のキャラクター自体がブッ飛んでるのも大きいですが、この結名に見合う声優は戸松遥しかいない、と言えるくらいのハマり役。ただ、同時期に放送された「あの花」も「猫神やおよろず」でも演技の方向性が違うにも関わらず「これぞ戸松遥」と感じました。決して、遊びのある演技だけが特徴の声優ではなく、キャラクターを躍動させる声優なんだと思います。
最後の最後までエゴを貫いたみんち。寿司のぬいぐるみ、大切にしてるんですね(爆)徹に追いつく日は遠いと思いますけど、徹は徹で案外待ってたりしてくれそうな気も。弟子の特権ですけどね。
ちなみに、履歴書のみんちの住所「8丁目7番地39-168」の数字だけを見ると8739-168・・・「花咲くいろは」なんですよね(爆)
一旦仲居から離れ、スイミングのインストラクターとなった菜子。子供の扱いも慣れてるでしょうし、「かっぱっぱ」ですし、ひょっとして仲居よりそっちのがよっぽど向いているのでは・・・という気もしないでもないです(爆)友達思いな菜子ですが、3人の中で将来喜翆荘に戻ってこないとしたら、この人なのかも。居場所を見つけるって、そういう一面もありますし。
巴さん。次郎丸だったり、蓮さんだったりとフラグを立てながらも結局は独り身で小料理屋へ。能登麻美子の出てるアニメはこれまでほとんど見てなかったこともあり、ちょっとイメージ変わりました。
次郎丸。結局官能小説かい!(爆)
蓮さん。前に言ってた、新しい旅館ですかね。挨拶は自慢の豆腐メンタルぶりを発揮してましたが、何だかんだで一番仕事ができるのはこの人でしょう。
徹。その後の就職先の描写がありませんでしたが、蓮さんと同じ旅館には行かなかったのかな・・・?それとも、みんちが履歴書渡してた店に入ってたんでしょうか。まぁ、福屋に助っ人に行ったり、蓮さんにエニシングの結婚式の料理を任されたり、腕はいいと思うのでどこかしらで板前はやってるんでしょう。
徹と孝ちゃんは初対面ですが、お互いに緒花が名前を出していたわけで(特に徹は孝ちゃんの名前をウンザリするほど聞いている)、決着はついているとは言え、ライバル。憎いあんちくしょうをスカッといじめにいくところが、徹の男らしさ。事情を知らない孝ちゃんは戸惑うしかないわけですが・・・(爆)
孝ちゃんは、第1話で言うことをキッチリ言って、その後、波子の登場に、緒花の振られたとの思い込みなどあったものの、返事をずっと待ってた。見た目はなよなよしいけど、このテのアニメにありがちな、優柔不断な態度を取り続けるような男ではなかったですね。
ところで、最後の緒花が走ってるシーンで通りすがったのって波子ですよね・・・モブキャラになりさがってしまったのか・・・(爆)
しげ子とスイの会話が最後にあってホッとしてます(爆)同世代の女将が看板を下ろすことに対して思うところもあるでしょうし。それがエニシングと崇子の受け入れについてというのは予想外でしたけど。
エニシングは、このアニメの裏主人公とも言うべき存在でしたが、再修行の道を選択。いや正直、世襲制にするならするでしっかり自分で育てることができなかったスイは問題だと思いますけど、福屋で修行ってのは最適解なんじゃないでしょうか。福屋でも近い将来、喜翆荘と義理の無い世代への引継ぎが行われるでしょうし、その際どう扱われるかはわかりませんけど。
崇子は、暴走していた序盤と比べてだいぶマトモな人間になりましたよね。エニシングに対しては、発破もかければブレーキ役にもなる。結局皐月との会話は最後までなかったのが残念ですが、現場経験を積んで、今まで机上の空論だった理屈に実が伴うようになれば、いい女将になりそうな気もします。
緒花。今後緒花がどうなっていくのか。おそらくは仲居になるんでしょうけど、女将になる気はないんですかねぇ・・・業務日誌を受け継いだ以上は、目指すところはスイよりもむしろ豆爺のような気もします。喜翆荘が復活しても、多分女将は崇子でしょうし、崇子の次はその子供でしょうし、世襲から外れた緒花は、仲居と営繕の違いこそあれど、豆爺ポジションで旅館の行く末を見守っていそう。
・・・ふぅ。26週に渡って書いてきたこの感想も終わりです。素晴らしいアニメでした。2011年の春・夏は「あの花」、「シュタインズ・ゲート」などなど地域密着型の良質なアニメが豊作でしたが、この「花咲くいろは」もその一角。個人的にはNo.1でした。働くということについて色々と考えさせてくれる作品でしたね。自分もぼんぼろう、とも。今後は「ぼんぼり祭り」もありますが、結名と菜子のキャラソンCDも発売日未定ながら控えてます。
そして最後に・・・ホビロン!!!