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今井麻美ライブツアー「Aroma of happiness」京都公演 (2011/12/18) レポート

2011年12月29日 14:50 更新                  
カテゴリ: [ライブレポート][今井麻美]

目次

  1. セットリスト
  2. 会場の雰囲気
  3. ステージの感想
  4. 今井麻美の今後の展望

そうだ、僕達は+Aメンバーだったんだ。

セットリスト

01. Aroma of happiness
02. フレーム越しの恋
03. Strawberry~甘く切ない涙~(Acoustic)
04. Day by Day - Bossa Nova -(Acoustic)
05. It's a fine day(Acoustic Latin ver.)
06. The Azure~碧の記憶~(Acoustic Latin ver.)
07. SPARKLE(Acoustic)
08. Band Instrumental(ワンピース『ウィーアー!』)
09. 雪原のカルマ
10. Kissing a dream
11. サ・ヨ・ナ・ラ
12. Promised Land
13. 遠雷
14. 想いの羽根
15. シャングリラ
【アンコール】
En01. 花の咲く場所
En02. DEPARTURE
En03. いっしょ。

引用:今井麻美ライブツアー"Aroma of happiness"京都でも笑顔満開 - ファミ通.com

会場の雰囲気

 自身初のオールスタンディング・ライブ。もちろんライブハウスも初めて。物販の先行販売のために会場についた僕を待っていたのは、ビルの3階にある京都MUSEまでの階段の、圧倒的狭さ。ここで数10分並ぶことになりました。最大でさいたまスーパーアリーナ、最小でも地方の文化センター的なライブ会場にしか行ったことがなかったので、この感覚は新鮮でした。・・・まぁ物販で唯一買ったパンフレットは先行じゃなくても買えたので、苦労損でしたが(爆)

 チケットに書かれた整理番号はA-42。指定席のライブでは開演までに会場入りできれば充分ですが、今回は17時開場18時開演で、僕は17時40分頃に会場入り口に到着。若い番号から入場していくのを知らなかったので、結果的にだいぶ後ろの方になってしまいました。会場入りした後は前の方に行けるような人口密度ではなかったですし。ちなみにキャパは250人らしいですが、「明らかにオーバーしてる」とは、近くにいた人の談。

 後ろの方とは言っても、会場自体が狭かったため、かなり近かったです。神戸で見た戸松遥は「思ったより小さかった」と感じましたが、今回京都で見たミンゴスは「大きい人なんだな」と。距離だけでこうも違うものかと。ただ、前に立っていた人の身長が高く、ステージが見づらかったので、今後オルスタのライブに行くときはポジショニングに気をつけようと思った次第。

ステージの感想

 持参したUOを折らないライブになるとは思いませんでした。ミンゴスと言えば、青のイメージカラーを持ったアーティストで、たまに「シャングリラ」の赤や「想いの羽根」の白のように固有のイメージカラーを持った曲があり、今回の表題曲「Aroma of happiness」はオレンジ。会場の出入口でUOのサイリウムが配られていたため、それを1本使って、後は公式グッズの電池式ペンライト青と赤、持参した使い捨ての白を1本使ったのみ。以前、本人のイメージカラーがオレンジだった戸松遥ライブでは湯水の如くUO折りましたが、今回はエコロジーでエコノミーなライブになりました。

 ミンゴス、もちろんわかってはいましたが、MCが凄い。面白い。そして長い。これほど喋る人を見たことがありません。特に印象に残ってるのは「改築中のジンクス」の話と、「バンドメンバー紹介が長すぎるけど、時間削らなくていいと言われた」話。そう、今回もバンドメンバーとのトークの時間が凄く長かったのですが、これがまた面白い。紹介なんて全然してないんですよ(爆)もう、客は皆知ってるでしょ、と言わんばかりにトークが進んでいく。バースデーライブ2011のBDで予習済みだった僕にはウケましたけど、おそらくゼロではないであろう、予習無しの人はどうだったのかな・・・?

 曲の方はというと、気になったのが、振り付けと呼ぶにはあまりにも自然な動き、そして視線。「It's a fine day」のアコースティック・ラテンverは特に格好良かったですね。生で聴くミンゴスの歌声は、CDで聴くよりもちょっと甲高かったけど、あの突き抜けるハイトーンはやっぱり圧倒的で。横浜とはだいぶセットリストを変えていて、今回最も楽しみにしてた「DEPARTURE」と「花の咲く場所」がアンコール後に出てくるまでは、ひょっとして歌わない・・・?と冷や冷やしましたけど、無事聴くことができました。この2曲と、今回は歌わなかった「Faraway 〜最後の夢〜」は2ndアルバムの中でも滅茶苦茶格好いい曲ですよね。一方、「サ・ヨ・ナ・ラ」では自然とペンライトの灯りが消え、会場全体が聴き入っていました。ミンゴスが言っていたように、それこそ全身で歌声を感じていたのをよく覚えています。おそらく周りの人達もそうだったはず。それはマナー云々ではない、その時その時で最もステージを満喫する方法を解っているだけのことです。

 トークの時は「ガハハハ!」と美人を丸つぶしにしちゃうような笑い声でマシンガントークを繰り広げる面白いお姉ちゃんですが、歌に入る時の切り替えというのは凄いものがあります。裏声に頼らない圧倒的な音域に、声優らしい表情付けが歌にのり、ミンゴス自身の表情も歌のストーリーに入りきる。ここで改めて実感するのは、「ああ、今井麻美はアニメソング・シンガーなんだ」ということ。それは持ち歌それぞれがしっかりとした深いストーリーを持っているということ。もちろん、アニメタイアップは今のところStrawberryだけで、ゲームタイアップが主な活動ですが、濱田Pをはじめ、クリエイター達が声優冥利につきるようなフィクション性の強い曲をノンタイアップでも作っているし、ミンゴスもそれをしっかり歌いこなしているのです。

今井麻美の今後の展望

 割合で見れば、ミンゴスのファンの年齢層は他の声優アーティストに比べれば高いはずで、実際会場にいて、周りの人の見た目はもちろん、振る舞いも大人だな、と感じました。ミンゴスは彼らに加えて、新しいファンを獲得していくことができるのか・・・?

 アニソン系/声優アーティストであるからには、第一にはTVアニメのオープニングを歌うことが一番のファン獲得への道ですが、5pb所属のミンゴスには難しい話。一方で、2011年は『シュタインズゲート』に『THE IDOLM@STER』のアニメ版という2つのヒットアニメでレギュラー出演。アニメ声優としてはこれまでの声優人生で最も充実した年になったのは間違いないでしょう。アニマスのCDは万単位で売れていますし、千早好きな人達がミンゴスのソロ活動に興味を持ってくれれば・・・と思いますが、今のところはそういう流れになっていません。少なくとも、CDを買ってくれるレベルには至っていません。2ndアルバムは1stアルバムより推定売上枚数は下ですからね。

 声優ソングファン・・・とりわけ経済的制限がはっきりしている若い人は、当然若くてかわいい声優にお金を使うでしょうし、興味があっても優先順位が低ければCDはスルーされる。これは遅咲きのミンゴスの宿命かもしれませんが、しかしそれを乗り越えて商業的成功を収めて欲しい。音楽活動を続けて欲しいし、僕は今井麻美の歌声と一緒に年齢を重ねていきたいと思っています。

 それから、今回のライブで感じたのは、東京ドームでド派手に観客を魅了する水樹奈々と、こういう小さなライブハウス(京都以外はもっと大きい会場ですが)で歌とトークだけで観客を楽しませる今井麻美の違い。かたや小さな体から底知れぬパワーとテクニックを放つ、のど自慢荒らしの過去を持つ生粋の歌手。かたや声優の仕事をしていなければ人前で歌うこともなかったであろう、天井無きハイトーン・シンギングの表現者。どちらも30代。声優の仕事量はほどほどに、ラジオに定評がある2人。ファンの数には差があるけれど、どちらも格好いい。

 ミンゴスと「こういうハコで音楽に包まれ」て、本当に幸せだったし、こういう規模のライブがあるなら、また参加したい。バンドメンバーを大切にするミンゴス、観客を大切にするミンゴス。そんなミンゴスが、バンドメンバーも観客も大好き。「+Aメンバー」とは、今井麻美が大好きな人間の総称と言っていいでしょう。終演後、観客が会場を去る時に「おやすミンゴス」が自然と口に出るライブ。これほど周りの人が気軽に声をかけてくれるライブは未だかつて経験したことがなかったし、これほど満足感に包まれて会場を後にしたこともなかったです。ブラボー、ミンゴス。

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どうでもいい余談

 twitterのフォロワーさんならご存知の人もいるかと思いますが、福井から京都に向かう途中、ライブチケットを自宅にド忘れしたことに気づきました(爆)本来乗り換えのために降りるはずだった敦賀で折り返し、せっかくケチるために鈍行を使っていたのに、特急で再度京都に向かうハメに・・・予定より1時間以上遅れて、オフ会する約束をしていたりきおさんと合流。いや本当ご迷惑おかけしました。なかなか普段はできない濃いトークができて楽しかったです。ランティスとか(爆)

 会場では、「前の人背高いな...」なんてツイートしてたら、たまたま隣にいた人のスマートフォンの画面の中に自分のアイコンを発見。「すいません、それ僕です」なんて、ライブ会場で生まれて初めて知らない人に声かけることに。フォロワーさんだったんですね。Rべるさん、あの時はどうも(爆)いや本当、たまたま目に入ったのです。「どれどれ周りのスマフォの画面でも見てやるか(゚∀゚)」なんて気は断じてなかったのです(爆)

   
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