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声優/アニソンレビュー&CDデータ語り  

TRY UNITE![中島愛]のレビューとPV、歌詞

2012年02月20日 12:10 更新                  
カテゴリ: [輪廻のラグランジェ][中島愛]

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TRY UNITE!とは

2012年(平成24年)冬アニメ『輪廻のラグランジェ』OPテーマ。
中島愛6thシングル。
この大胆さ・・・まるっ!

データ

歌手: 中島愛
作詞: サエキけんぞう
作曲/編曲: Rasmus Faber(ラスマス・フェイバー)
サウンド・プロデューサー: Rasmus Faber
キーボード&プログラミング: Rasmus Faber
ベース: Mad Midget
バイオリン&ビオラ: Claudia Bonfiglioli
ギター: Mats Billinger
ハイハット: JR Robertson
ヴォーカルFX: Jennie Abrahamson
バック・ヴォーカル: 中島愛
レコーディング&MIX: Rasmus Faber at The Farplane Studio
ヴォーカル・レコーディング: Shohei Kasya at Victor Studio

プロデューサー: 福田正夫(FlyingDog)、宮下昌也(STARDUST MUSIC)
アーティスト・マネージャー: 田中やすはる、海原千雅(共にSTARDUST MUSIC)
プロモーター: 鈴木"JACK"裕介、伊藤将生(共にFlyingDog)
セールスプランナー: 赤塔直美(Victor Entertainment)
レーベル: FlyingDog(フライングドッグ)
発売日: 2012/02/01

レビュー

「この強さと、懐かしさ、勇敢さを、伝えたいと思った。」 by 中島愛

 「ジャージの女の子 なにか持ってる」・・・のっけからこれです。キャラソンは別として、近年の本人名義のアニソンでは「雰囲気」を被せて主題歌に仕立てる場合がほとんどですが、この曲はAメロの、一番最初でアニメとのナァナァの関係を捨ててしまう。本編に対する挑戦状を叩き付けてしまうわけです。「この曲より"ラグりん"を表現できるもんならやってみな」と言わんばかりで、あまりにも大胆不敵。

 「舌を出し 踏み出す 危険なら 燃えてくる」・・・このフレーズ。2012年冬には『輪廻のラグランジェ』の他にも『モーレツ宇宙海賊』という大胆不敵な登場人物を抱えたアニメが放映されています(共に佐藤竜雄(総)監督作品)が、この2作に共通する圧倒的大胆さを見ると、僕の求めていた「格好よさ」に時代がようやく帰ってきてくれたかと感慨深くもあります。アニソンにも、奥井雅美的な強い女性を振舞った詞や、水樹奈々的な強さを目指す詞からもう一歩踏み込んだ、行動や振る舞いから本当の強さを示す時代に・・・ただ、本格的にアニソン業界に伝播するのはまだ先でしょう。それは「音楽」に束縛されて表現にダイナミックさを出せないクリエイターがアニメ業界よりも多いため。キャリアのあるプロの作詞家さんは難しい単語を使わずとも、極めて自然に感情を昂らせてくれる。これが作詞家・サエキけんぞうの力でしょう。

 作曲・編曲を担当したラスマスは、一言では語り尽くせない経歴の持ち主で、詳しくはニコニコ大百科のラスマス・フェイバーの頁を読むのが一番妥当でしょう。スウェーデンの音楽プロデューサーで、ジャズやハウスをやってるとのことですが、日本ではプラチナ・ジャズ ~アニメ・スタンダードシリーズ。過去の名曲に『みつどもえ』の曲を混ぜたり、大物の外国人らしい遠慮のない選曲です。

なんか格好いい。 TRY UNITE!-Rasmeg Duo- リハーサル風景 - YouTube

 解放感、浮遊感のあるサウンド。僕はハウスという音楽ジャンルの知識はありませんが、同じデジタルサウンドでも、業界で長年幅をきかせているエッジの効いたもの以外に、こういう音もあるんだな、と。作中によく出てくる海や、ウォクス・アウラの空を走る軌道を想起させるストリングスの響きが印象的。「海の底にも行ける」のところでは、本当に海底を行くかのように低い音で攻めてるんですよね!サビに行くまでの盛り上げ方が素晴らしい。所謂四つ打ちと言われる心臓の鼓動のようなドラムにはワクワク感があるし、サビでとりわけ心地良く鳴るベースはこの曲の格好よさのキモ。

 そんな詞と曲を託された中島愛。このアイドルオタクは、流石に魅せ方が巧みですよね。ランカの頃から持つあどけなさに加えて、歌唱に奥深さが出てきました。時にクールに、時に愛らしく、けれど自然な、年齢相応のあざとさでリスナーを翻弄しにかかってきている。PVでのジャージ姿の彼女も極めてチャーミング。実にいい表情をしているし、アイドル的な振る舞いも素敵です。カメラワークも絶妙。100点!

 リスアニ!Vol.08では、この「TRY UNITE!」という作品の料理の過程について語っています。「クール」から「ガールズ・ポップ」へ。「ハウス」から「中島愛らしさ」へ。ラスマス、サエキけんぞう同様に、この中島愛もまた狭い音楽の意識を超えてみせた。音楽オタク的なインタビュアーさんの質問に堂々と表現者として答えている様は清々しいし、今後に大いに期待させてくれます。

 「TRY UNITE(トライ・ユナイト)」の「UNITE」は団結の意。団結やってみよう!的な。「TRY」にはまどか、ラン、ムギナミの3人を示す「Triangle」の意味も含まれているのかもしれませんね。「ハウスの貴公子」ラスマスはラン担当、大胆不敵なサエキけんぞうはまどか担当、らしさで翻弄してくる中島愛はムギナミ担当・・・そんな妄想も面白い。

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どうでもいい余談

「まるっ!」で「ダメっ!」って、丸出だめ夫?(爆)

歌詞リンク

TRY UNITE! 中島愛 - 歌詞タイム

カラオケ選曲No.(2012/06/10時点)

DAM: 3240-71
JOY: 147704
UGA: 3981-53

証言リンク

まめぐめも - TRY UNITE!/Hello!
輪廻のラグランジェ :: サエキけんぞうのsaekingdom.com

   
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