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声優/アニソンレビュー&CDデータ語り  

白熱のラストマッチが多かった夏。2018年夏アニメ視聴録(感想編)

2018年10月13日 16:47 更新                  
カテゴリ: [アニメレビュー]

視聴アニメリスト

  1. はねバド!
  2. すのはら荘の管理人さん
  3. 異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術
  4. キャプテン翼 (2クール目)
  5. メジャー2nd (2クール目)
  6. はるかなレシーブ

視聴断念

  1. 中間管理録トネガワ
  2. ちおちゃんの通学路
  3. 音楽少女
  4. 進撃の巨人 Season 3

はねバド!

視聴メディア:dアニメストア

 凄い作品でしたね。主人公をあそこまで闇堕ちさせることができるものか・・・と。それもスポーツもの、バドミントンで。おそらくは・・・この作品は早い段階で視聴をやめた人が多かったんじゃないかなぁ、と思うんですよ。キャラクターデザインもストーリーのつくりも、現代の流行りとは一線を画していますよね原作マンガはアニメほどピリピリしたムードではないようですし)。

 最後まで視聴して感じたのは、誰に感情移入するか、ということを完全にコントロールされていたな・・・ということ。視聴者にとってストレスとなるキャラを常に配置していたんですよね。1話では不機嫌を振りまくなぎさに、3話では薫子に、5話ではコニーに・・・そして7話の綾乃VS薫子以降は綾乃の独壇場となります。あれだけ意地悪なキャラだった薫子やコニー、なぎさに、気づけばガッツリ感情移入してしまっている自分がいました。そんな自分にとって最高の最終回だったことは間違いありません。7話以降、じっくり時間をかけて熱い思いをことごとく綾乃に冷たく踏み潰させてきて、最後の砦・なぎさの奮闘が綾乃を闇堕ちの沼から救ってみせた。性格が悪いのはどうしようもなかったけれど(爆)

 そんなピリピリした作品の中にあって、理子は本当にいいヒロインでした。望との勝負も良かったし、負けた後もいつもなぎさに寄り添う様は・・・最終回、祈る姿は今期アニメの無数いるキャラクターの誰よりも美しかった。

 全体的に見れば、見ていてストレスを感じる作品だったことは間違いありません。最終回でそれを帳消しにする・・・という方法で、個人的には大満足だったわけですが、まぁリスキーですよね。途中で見るのをやめてしまえば駄作の烙印を押されてしまうわけですから。

評価:4.08

すのはら荘の管理人さん

視聴メディア:dアニメストア

 滅茶苦茶面白くて何度でも見返したくなる!・・・という作品ではなかったけれど、毎週楽しみに見させてもらいました。キャラクターに魅力がある作品でしたね。ところどころやりすぎ感はまぁあったけれども、管理人さんいいなぁ・・・と思ったし、周りが程度の差こそあれ変人ばかりの中での柚子の真人間ぶりもかわいかった。ただ、菜々の友人2人はギラつき過ぎてて流石にパスかなぁ(爆)

 キャラ立ち的にも声優に着目しても、やっぱり管理人さんと柚子は突出して魅力的だったかな、と思います。今季は『メジャーセカンド』でも高森奈津美の声を堪能できましたが、あの声は何度も聴きたくなる声。あやねるの菜々も良かったですけどね。茉莉との絡みがあれば、ごちうさ的な意味でおいしかったのかな。

 余談ですが、「椎名」「柚子」「菫」「茉莉」・・・とGF(仮)プレイヤーとしては名前が色々と気になりました。いいとか悪いとかではなく。サトリナは管理人さんも明音も同じ声質で全然違うキャラを演じてしまえるんだなぁ。美琴も特に2人と差が無かったような。

評価:4.16

異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術

視聴メディア:dアニメストア

 いやぁ・・・これほどまでに面白いとは。流石に予想外でしたよ。お色気シーンがセールスポイントだったのかもしませんが、この作品の魅力はディアヴロの圧倒的頼もしさでしょう。心の声とのギャップも面白かったですけどね(爆)そのディアヴロが初めて・・・というか唯一危うさを見せたガルフォード戦がベストバウト。OP曲は好きだったけれど、映像よく見ていなかったのでアリシアが黒幕になるって展開は結構驚きました。あれだけのことをしておきながら、あっさり許しちゃうのも、まぁ報いを受けるよりも個人的には後味悪くない、いい終わり方だと思いました。単話レベルでのストーリーの良さは今期ブッチギリ。登場人物も皆キャラが立っていましたね。

 一つだけ・・・EDの絵は好みではなかったかな。芹澤優の曲は嫌いじゃないし、本編のあざとい芝居は見事だったと思います。

評価:4.58

キャプテン翼 (2クール目)

視聴メディア:dアニメストア

 14~28話まで。最終回を見てつくづく思ったのは・・・やっぱり岬の父のクズっぷりがブッチギリだよなぁ。バスを待ちながらあんな友情物語を見せられても、何の感情も見せずに静かにバスに乗る・・・結局若林はギリギリ間に合わなかったですし。あと、岬母、翼ママ、東邦のスカウト、来生の区別つかないですよね。まぁそこは笑って楽しめるポイントなんですけど(爆)

 ロベルト・ショックからあっさり立ち直るあたりは80年代らしいというか翼らしいというか。多分90年代なら『MAJOR』みたいにだいぶ尾を引いていたんだろうし、最近なら『はねバド!』みたいに闇堕していたかもしれない。

 秋からは中学生編。ここから先は原作をブックオフでざっくり立ち読みした程度なので、特にvsふらの中をじっくり見れるのが楽しみ。

評価:3.57

メジャー2nd (2クール目)

視聴メディア:Eテレ

 14~25話まで。1クール目は淡々とアニメ化作業をこなしているだけといった感じで味気なかったですが、東都戦に至るまでの卜部やアンディの感情的な部分や、東都戦そのものが凄く良かったです。佐倉や永井、道塁の葛藤もしっかり描かれていましたし、そこに1クール目の淡々とした空気は感じませんでした。そう・・・道塁ね。ちょうどアニメで道塁が投げてる頃にサンデーでの連載を読んで、感慨深かったなぁ・・・

 極めつけは最終回。以前からたびたび使われていましたが、長年、大河ドラマのごとくNHKで放送され続けてきた吾郎の野球人生・・・その2世作品だからこそできる吾郎の過去のシーンを当時そのままの絵を使う演出。これいいですよね。

 中学生編は、吾郎時代~大吾小学生編までとはガラリと雰囲気が変わるハーレム野球(爆)ですが、放送はまだ当分先かなぁ・・・原作の中学生編自体、あとどれくらい続くかわかりませんもんね。ちなみに原作中学生編の佐倉はルックス的な意味で滅茶苦茶かわいいので、そこはアニメスタッフ頑張ってほしいなぁ。この1期のキャラデザを見る限りでは、あまり期待できませんけど・・・とりあえず実は一言だけ出番があった丹波先輩の声が杉田智和なのは確定ですよね。個人的には、太鳳:戸松遥、沢さん:沢城みゆきで『かんなぎ』トリオに集結して欲しい。沢さんの沢城みゆき感が凄いと思うのは大鋼だけではないよな・・・?

評価:3.46

はるかなレシーブ

視聴メディア:dアニメストア

 中盤までは、可も無く不可も無く・・・といった感じで見ていたんですよ。仕事の状況などによっては、或いは途中で視聴をやめていたかもしれません。そんな感じで、毎回つけていた評価は決して高くありません。最後まで見続けた今季アニメの中では最低の数字です。

 ただし。最後の戦いの壮絶さは他のどのアニメよりも素晴らしかった。とりわけ紅愛の見せる表情、執念。ああいうキャラクターデザインで、ああいう顔をさせるんだなぁ・・・種崎敦美の好演も光りました。勝って欲しい・・・と思いました。試合中も、試合後も、スポットライトはずっと紅愛の感情に当てられていましたよね。逆に、遥とかなたには感情移入できる要素が無かった。でも、それでいいんです。いいアニメを見せてもらった、と思えたのは感情移入のベクトルがトーマス姉妹に向くように作られていたから。点数以上に満足しました。

評価:3.58

クール総括

2018年夏アニメ各話評価

 視聴本数を減らしたい・・・と思っていたところで、『トネガワ』はナレーションのミスマッチが致命的レベルで、『音楽少女』はオーラを感じず、『ちおちゃんの通学路』は可も無く不可も無く・・・ということで、他のクールなら見ていたのかなぁ。それでも視聴ペースに余裕が無くて、結局『進撃の巨人』は見るつもりだったけど断念しました。原作で一応ストーリーは知ってますし。

 最後まで視聴した作品には程度の差こそあれ満足しています。気づけば6作品中4作品がスポーツもの。そのせいか、どの作品もラストマッチが白熱していました。特に『はるかなレシーブ』のvsトーマス姉妹は今期アニメの中でもベストマッチだったと思っています。途中までは全国には2組が行くと思っていたところからの急展開。それまで陽気なキャラだった紅愛の真剣勝負の表情。驚いたし、感動モノでした。それに匹敵するのが『はねバド!』の綾乃vsなぎさ。1話からじわじわと綾乃の闇堕ちを描き、ライバルたちを踏みにじり、満を持してのラストマッチ。見事だったと思いますが、自分含め、そこに至るまで頑張って見続けた視聴者もまた、よく見続けたな・・・と思います。

 得点ではブッチギリだった『異世界魔王』。ディアヴロはいいキャラしていたし、単話単位での面白さが群を抜いていました。ただ、最終回視聴後の余韻という点においてはそこまで・・・なんですよね。最終回も間違いなく面白かったはずなんですけど。やっぱりキャラクターの持つ「熱」の差でしょうか。

MVP
 『はるかなレシーブ』のトーマス・紅愛でしょう。途中までは特に魅力あるキャラだとは思っていなかったのですが、ラストマッチで株が上がるところまで上がっちゃいました。紅愛がいなければ『はねバド!』の泉理子、一択でしたね。圧倒的ヒロイン力・・・というか正妻力。百合じゃないんだよ!友情にだって正妻力を見出すことはできるのだ・・・。あと、ディアヴロも本当にいいキャラでした。異世界転生、俺TUEEE・・・昨今のラノベらしいテンプレ設定を詰め込んだようなキャラでしたが、ところどころの心の声が面白かった。水中雅章がよく頑張りましたね。作品単位で見れば『すのはら荘』がいいキャラが揃っていて、特に管理人さんと柚子が良かったかな。柚子の常識人ぶりはあの作品のちょっとしたオアシスでしたよね。

ベストアニソン
 『異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術』OP、SUMMONERS 2+の「DeCIDE」。Aメロ最後の「日までー」に象徴されるように、メロディー進行の捻りのなさが逆にいいですよね。ライトノベルの主題歌、って印象。全体的に格好いい曲なのですが、しかし本人出演のMusicVideoは流石に肯定できないなぁ・・・


 今期はOP/EDをすっ飛ばすことがほとんどだったのですが、上記の『異世界魔王』OPに加え、『すのはら荘の管理人さん』OPも毎回飛ばさず見ていました。曲としては好みからは外れるのですが、なんか安心するんだよなぁ・・・でも、これも中島愛のMusicVideoの方は・・・色彩的に疲れるんだよなぁ。

あとがき

 今期は満足です。ドハマりしたと言える作品は無いにしても、上に書いたようにラストで盛り上げる作品が多かったのが良かった。来期は・・・今期よりさらに見たい作品が多い。多過ぎる・・・選ぶのがつらい(爆)

過去のアニメ視聴録(出走編/感想編)

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