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LAWSON premium event 戸松遥, 豊崎愛生, halcaのMusic Rainbow 06[1・2回目] (2019/12/29) レポート

2020年03月14日 21:57 更新                  
カテゴリ: [halca][ライブレポート][戸松遥][豊崎愛生]

目次

  1. ライブ参加に先駆けての前書き
  2. 出演メンバー
  3. セットリスト
  4. ライブの感想
  5. ぐだぐだ雑感

ライブ参加に先駆けての前書き

 キャラソン好きとしては、前々から参加したかったんですよ、Music Rainbow。できれば戸松遥ソロが理想だったのですが、こういう形になったのなら仕方ない。戸松遥を生で見るのは、2018年8月のソロライブ以来1年4ヶ月ぶり。豊崎愛生は・・・豆粒だった2017年11月11日の幕張メッセはノーカウントとして、2013年3月の劇場版『花咲くいろは HOME SWEET HOME』舞台挨拶以来、実に6年9ヶ月ぶり。随分ご無沙汰だったんだなぁ。halcaは初めて見ることになります。「センチメンタルクライシス」を『かぐや様は告らせたい』のEDで聴いてたくらいの、ほとんど知識が無い状態での参加。どうでもいいのですが、戸松遥がラジオでMR06のトークや告知をする時に、「halcaちゃん」になったり「halca」と呼び捨てになったり不安定なのが気になってるのは大鋼だけでしょうか(爆)

 中野サンプラザも初めて行くことになります。キャパは2222人。老朽化で2024年に解体、2028年にはキャパ7000人を誇る新施設が完成予定なんだそう。まだ先の話なので、今回が最初で最後になる・・・とは限らないかな。

 なお、1回目と2回目両方参加です。1回の18列と19列・・・どちらかでも前の方があれば良かったんですけどね。ハズレとは言わずともアタリとも言えない微妙な席。せめて前の人の背が高くないことを祈るしかないかな・・・

出演メンバー

戸松遥, 豊崎愛生, halca

セットリスト

 豊崎愛生がブログでセットリスト・・・というかイベントの内容をUPしてくれていました。珍しいですよね、こういうの。

*グータン○ーボ風OP
*サイコロ虹トーク
*(昼)東京サマーセッション/HoneyWorks(夜)東京ウィンターセッション/HoneyWorks
*豊崎presentsゲーム対決やりたいのコーナー
*(昼)GO!!!/FLOW(夜)THE HERO!!〜怒れる拳に火をつけろ〜/JAM project
*戸松presentsババレイン
*(昼)プラチナ/坂本真綾(夜)CAT'S EYE/杏里
*放課後のリバティ/halca(3人+サンプラザのみんなver.)
*春風/豊崎愛生(3人+サンプラザのみんなver.)
*オレンジレボリューション/戸松遥(3人+サンプラザのみんなver.)
*halca presents世界最速書初め&抽選会
*ヒプノシスマイク-DIvision Rap Battle-/ヒプノシスマイクDIvision All Stars

引用元:『MR06!』 | 豊崎愛生オフィシャルブログ「あきまつり」Powered by Ameba

ライブの感想

 ユルいイベントだとは聞いていました。しかしあれほどとは。せいぜいぐだぐだトークの時間が長くて、「そんじゃボチボチ次の曲いきますか~」ぐらいのノリかと。よもやマリオカート大会が始まるとは思わんですよ(爆)

 昼の部は、人見知りの戸松遥・新人halcaと、2人の距離を縮めるホスト役・豊崎愛生というテイ。夜の部は既に距離が縮まっているというテイ。戸松遥はサメ、halcaは恐竜(halcaザウルス)、豊崎愛生はトラ。時事ネタにのっかったようですが、当初はどんな格好で出てくる予定だったのかなぁ。

 大まかな構成は昼・夜共通で、最初はサイコロトーク。サイコロを振る時は『ご○げんよう』のあのBGMも流れていました。話の内容はあまり覚えていませんが、halcaに褒められて悶える戸松遥を見た時は、来て良かったな・・・と思いました。長身の彼女がサメのパジャマ?を来て、ソファーの上で思いっきり縮こまっている・・・というのはベーシックな音楽ライブイベントではまず見れない光景ですからね。

 歌パートは突然に。1曲目は昼は「東京サマーセッション」、夜は「東京ウィンターセッション」。いずれも『告白実行委員会』の曲で、戸松・豊崎は歌ったことがある曲で、そこにhalcaが加わる形。なお、書くまでもないことですが、このライブの歌パートにバックバンドは無く、全てカラオケです。正直、音響的にはヴォーカルが強すぎて、聴き心地はあまりよくなかったです。この2曲は初聴で、HoneyWorksの作風があまり好みでないこともあって、あまり印象には残っていないのが正直なところです。

 ゲーム対決は『マリオカート8デラックス』。昼はワルイージ、夜はワリオを選ぶ戸松遥のチョイス・・・イベント中には出てこなかったけれども、最近彼女が作ったらしい「7歳教」っぽいチョイスだなぁ。で、halcaとひたすら最下位争いをするという(爆)

 他人がゲームしてる様子なんて見ても、普通はつまらないと思うんですよ。でも対決中は終始笑いっぱなしな自分がいて・・・無論、豊崎愛生もhalcaも持ち味出してて面白かったけれども、いつもドタバタしながら、いつの間にか周囲の視線を自分のものにしてしまう戸松遥という人の凄みを垣間見た気がします。構図として、「普通にうまい豊崎愛生」「最下位争いしてて普通に応援したくなるhalca」「何か面白いことをやらかして後輩のhalcaに負ける戸松遥」というのがすごくしっくり来ちゃうんですよね。

 歌パート2曲目は、昼は「GO!!!」、夜は「THE HERO!!〜怒れる拳に火をつけろ〜」。特に夜は無茶な選曲をしたものです。できればいい音響で聴きたかったなぁ・・・3人共慣れない声を使って頑張っていたんですよ。でも音響のせいで何言ってるかロクに聴き取れなかったのです。まぁイベント中のほとんどの曲がそうでしたが、とりわけHEROはもったいなかったと思います。

 ババレイン。いわゆるババ抜きです。昼夜問わず、間違いなくこのイベントで一番笑えたパートでした。当たり前のように最初からババを持っている戸松遥。そして何も言わずとも全てを見透かしている豊崎愛生。そんな2人と渡り合うために秘技を編みだすhalca。2枚のうちババでない方のカードを手のひらで隠す・・・正直かなりセコいというか普通の勝負では使えない技でしたが(爆)、それで素直にババを取る豊崎愛生の優しさ。「後輩を甘やかすな!」と戸松遥がツッコミに回る珍しいシーンもありましたっけ。

 余談ですが、これまで大鋼の中で、戸松遥とのコンビが楽しい声優と言えば、豊崎・寿が『けいおん!』で大ブレイクする裏で着々と評価を高めていき、役者としてはちょっとしたライバルで、芸人としてはボケ役仲間である高垣彩陽。そして説明不要のいつも仲良し寿美菜子の2人だったんですよ。

 そんな中、このババレインで「あっ、戸松豊崎コンビ滅茶苦茶面白いぞ!」という新たな発見がありました。寿美菜子のツッコミは、どちらかと言えばヤレヤレ系で突き放す感じのものだと思っていますが、豊崎愛生はニコニコしながら絶妙な受け流しをしますよね。その熟練のやり取りを見ていると、2人の間にいるhalcaをいかに輪に加えるかという点で腐心したんだろうなぁ・・・と感じました。halcaはバラエティ経験の無い専業シンガーですから、尚の事。

 今回のイベント、戸松遥好きの大鋼は終始笑い転げていられたけれども、一歩間違えれば豊崎・halcaのファンから反感を買ってもおかしくないくらい、イベントの主役であり続けました。でも、戸松遥があそこまで好き放題やれていたのは、彼女を制御できる豊崎愛生への信頼があったからでしょう。そうでなければ、流石に多少の遠慮はあったと思うし、その場合あそこまでは盛り上がらなかったんじゃないでしょうか。

 歌パート3曲目は、昼は「プラチナ」、夜は「CAT’S EYE」。昼はババレインで使っていたトランプが『カードキャプターさくら』だったのと、夜は単純にカードということで。「CAT’S EYE」は今回歌ったカバー曲の中では一番良かったです。元々好きな曲ではありましたが、叫ぶ曲でもなく音響が落ち着いていて、ちゃんと歌詞が聴き取れました。

 3曲目が終わった後はそれぞれの持ち歌を3人で歌うパート。先陣を切るhalcaは『ぼく勉』2期OPの「放課後のリバティ」。これは楽しい曲。予習無しの初聴であれだけ楽しめたので、ソロライブの一体感は凄そう。でもまぁ、Bメロはフレーズの分離がハッキリしていますし、3人でのカバーはやりやすかったんだろうと思うし、個性の異なる3人での歌唱というのは素晴らしかったと思います。

 豊崎愛生は「春風」。この曲、「しゅんぷう」という聴き慣れない読み方で曲名こそよく覚えていましたが、音楽としては好みでなく、ほとんどマトモに聴いたことがなかったんですよ。そもそも豊崎愛生の生歌自体も聴いたことがなかったのです(2017年11月11日の幕張はノーカウント)。

 ただそれでも、今回のイベントで一番印象に残った歌だったのは間違いありません。空間をつくるというのは、こういうことなんだなぁ・・・と。戸松遥ワールド全開だったイベントの中で、この時間だけは完全に豊崎愛生の空間になっていました。MCから察して、ライブの定番曲なんでしょう。観客のうち、彼女のファンの割合が一番多かったかとは思いますが、当たり前のように観客に歌わせるし、またロクに聴いたことがなかった大鋼でも簡単に歌えてしまうシンプルな歌詞とメロディー。豊崎愛生の歌声も、客席の歌声も暖かい。豊崎愛生は優しい人だけれども、ファンに対して不必要な配慮はしない。信頼をする。彼女の途方も無い包容力の裏には、信頼に足るファンを作ってきた、信頼に足る楽曲をモノにしてきたという強烈な自信がある・・・と見ましたが、どうかな。

 一番印象に残った曲が春風なら、一番満たされた曲は戸松遥の「オレンジレボリューション」。印象に残るという点で「春風」に劣るのは当たり前です。ステージ上に釘付けになるし、振り付けが楽しいし、じっくり味わう余裕なんてないのだから。

 この曲は結婚前の戸松遥の集大成的楽曲だと思っていて、この曲を「アイドル声優・戸松遥」の置き土産として、以降は髪型を大きく変え、入籍も発表し、いよいよもって大人の女性にイメチェンしていく・・・というストーリーだと思っていたんですけどね。むしろこの曲がどんどん板についてきているのが実際でしょう。

 最近、とある方の「Q&Aリサイタルは戸松遥のキャラソン。他人がカバーするのは(略)」的なツイートを見かけました。思い入れの問題でもあると思うし、あるいはライブであのコールをどれだけ経験しているかでもQ&Aという曲に対する考え方は変わってくるかと思いますが、大鋼の場合は、それをオレンジレボリューションに置き換えると凄くしっくりきます。この曲は他の歌手にモノにされたくない、と言いますか・・・。今回のように、カラオケとかで「戸松遥の曲として歌う」のは全然いいんですよ。halcaと豊崎愛生が普段歌わない曲を歌う。面白いです。そういういい意味での「お遊び」はどんどんやるべきなんだけれども、他人に持ち歌にされるのは抵抗がある。まぁQ&Aに比べればその可能性は圧倒的に低いというか、多分無いんでしょうけど(爆)

 まだ2019年なのに書き初め・・・というツッコミは置いておくとして、やっぱりここでも全部もっていってしまう戸松遥。健康の「康」をやまいだれにしてしまう致命的ミス(爆)見づらいけど、こんな感じ→[健冫康]。

 最後の曲「ヒプノシスマイク-DIvision Rap Battle-」。予想外にも程がある(爆)いい意味で予想を裏切ってくれるならサプライズは大歓迎なのですが、この曲は・・・賛否は分かれたんじゃないでしょうか。大鋼的には、少なくともラストは別の曲が良かったです。知らない曲で、ラップ自体が好きでもなくて・・・というのを抜きにしても、余韻に浸れるものでもなく、ステージと観客が一緒に盛り上がれるようなものでもなく、ただただ流行で選んじゃったな、という感が強かったです。そういう枠があってもいいと思うけれど、ラストではないな、と思いました。

ぐだぐだ雑感

 音楽ライブイベントとして見ると、正直満足できるものでは無かったかな、と思います。3人の持ち歌パートは間違いなく素晴らしかったけれど、音響と選曲については、次はもっと頼むぞ!と言いたい。特に選曲は、もうちょっと客の反応を想像した方がいいかな、と思いました。

 声優による忘年会イベントとして見ると、これはもう過去に経験したどのライブよりも素晴らしかった。沢山笑わせてもらいました(まぁ音楽ライブ以外のイベントはほとんど参加したことは無いのですが)。戸松遥のパーソナルな魅力を味わうにはこれ以上無いイベントでしたし、戸松豊崎コンビの良さを知ることもできました。これだけで、来年もここに来たい、と思えました。音楽についてはネガティブに書きましたが、それを補って余りある戸松ワールドを堪能できました。トータルでは大満足です。

 halcaは未来の明るい有望なアーティスト。5月のツアーはコロナの影響がどう出るか解らないけれども、無事開催できるといいですね。

 豊崎愛生は、これを書いていて気づいたのですが、もう1年以上CDを出していないんですね。最後に出したのはカバーアルバムで、その前は2017年に出したベストアルバム。スフィアは充電したり寿美菜子が英国行ったりしながらも、全曲ライブをやったりと存在感を発揮していますが、ソロの方はあまり活発な活動はもう期待できないのかもしれませんね。それでもたまには新曲出して欲しいな・・・と、今回「春風」を聴いて、思いました。

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 どこまでいっても元気な戸松遥。言動もそうだけれど、10年以上も声優として歌手として需要があるというのは、とてつもないことです。歌手としては、CDの売上を見れば水樹奈々のようにはいかないけれども、30過ぎて、結婚もしてCDをまだ出せるというのは声優では他には坂本真綾ぐらいしか思いつきません。声優としては、アニメに沢山出演している同世代の声優はまだ沢山いるけれども、女子高生ヒロインの役を掴んでしまうとなると、これはそうそういるものではありません。茅野愛衣や日笠陽子とは性質の異なる凄さ。

 そんな凄い人が、凄い人ぶらないんですよね。むしろバカとして振る舞っているし、天然なのではと思わせてしまう。後輩に対しては大人げないんだけれども、それがあまりにコミカルで、憎めない。裏ではコミカルじゃない怖い人なのかもしれないし、逆に滅茶苦茶いい先輩なのかもしれないけど、そこは想像しても仕方がないのですが、きっと表舞台で見せてるあのまんまなんだろうなぁ・・・と思っちゃいますよね。やっぱりエンターテイナーなんですよ。

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