アニメ『IDOLY PRIDE』感想
目次
- 前置き
- ストーリー構成とサプライズ
- 麻奈
- 早坂芽衣という起爆剤
- ユニット分割
- 最終的な予定調和
- 各アイドルユニットについて
- ライブシーンの総合的な出来
- TRINITYAiLE
- LizNoir
- サニーピース
- 月のテンペスト
- 判定と観客と朝倉
- 腑に落ちない判定(成長描写不足とライブシーンの決定打不足)
- 従順すぎる人間たち
- 朝倉だけは人間だった
- まとめ
- ゲーム版への期待
ゲーム版への期待
・・・とアニメ単体への感想は良いところも悪いところもあったよね、といったところですが、この『IDOLY PRIDE』はゲーム版でアニメストーリーの深堀りと、続きを描くという点が特徴でもあります。キャラクターは同じで設定が違うウマ娘とも、アニメが完全なる前日譚だったプリコネとも違うやり方。ちゃんとゲーム版の方でアニメの描写不足をカバーしてくれるのだとしたら、これは待ち遠しいです。
上の動画の0:15からの莉央のセリフ!こういうのをもっとアニメで見たかったですよね。こういうバチバチを見ちゃうと、もっと憎まれ役としてじっくり描かれた莉央を見たくなりますね。LizNoirの結成秘話とか愛とこころ加入後ももちろん見たい。NEXT VENUSグランプリでの雪辱をどこかで果たして欲しいですが、流石にそこはマルチシナリオでもない限りは難しいのかな・・・。サニピと月ストをディフェンディング・チャンピオンにしてしまったのは後々のストーリー展開を窮屈にしちゃっていないかな、という心配もあります。
グラフィック面についても語りましょう。ゲームの映像を見ていてまず目を引くのは、「瞳の映り込み」。これは滅茶苦茶キレイ。先んじてリリースし、大ヒットしているウマ娘のグラフィックは抜群の目馴染みの良さを誇っていて、流石天下のCygamesだな・・・と思わされますが、そこより全体的にはややチープであっても、この瞳の美しさは唯一無二。ちなみに、QualiArts作品としてアイプラのお姉さんと言える『オルタナティブガールズ2』はよりポリゴンが粗いですが、口唇だけは異常なほどキレイだったりするので、一つの部位だけを集中的に魅力的なものに仕上げるのはQualiArtsのフェティシズム社風なのかもしれません。
YouTubeにUPされている4Kのライブ映像、「Shock out, Dance!!」のカメラワークは素晴らしいですね。MV的。これも大いに評価すべきと思いますが、他の楽曲については特に・・・という印象。以前は、「スマホの小さな画面で、デカい会場でのスケールのデカいライブ映像流してもキャラが小さくなっちゃってダメダメでしょ・・・」と思っていましたが、最近ウマ娘のプレイ動画をYouTubeで見てて、スマホゲーだからと言ってスマホの画面だけ意識してればいいってもんでもないなと考えを改めました。
ここからは願望・・・叶う望みの薄い願望になるかと思いますが、是非実現していただきたいことについて。
まず、YouTubeの動画を見る限り、ライブシーンは自由にメンバーを入れ替えられそうですが、そのメンバーに関係なく歌は一つの音源ですよね。だから音と映像に違和感が生じてしまう。歌録りの手間が膨れ上がってしまうだろうと思いますが、実際ウマ娘はそれをやっているわけで・・・Cygamesと比較するのは酷だとは思いますが、でもやっぱりこれは良くない違和感です。
それから・・・全員が同じ振付を同じようにやる。歌以上にこれを何とかして欲しい。全員分の癖を反映したモーションキャプチャをやれとは言いませんが、例えば葵とか怜のようなダンス能力の高いキャラクターには特別演出があってもいいと思います。リズノワ曲の間奏で葵のダンスソロなんて、見たいと思いません?これをやれば唯一無二ですよ!
まぁでもライブシーンよりもまずゲームとして楽しいことが第一ですし、アニメでは見せられなかった泥臭いストーリーをしっかりと見せてもらいたい。ライブシーンは何度も見れば飽きます。残念ながら。しっかりストーリーでキャラクターを躍動させて欲しいというのが心からの願いです。