DAIMONZI-X

声優/アニソンレビュー&CDデータ語り  

LAWSON presents IDOLY PRIDE VENUS STAGE 2022 “奇跡”【2部】 (2022/02/19) レポート

2022年03月06日 13:33 更新                  
カテゴリ: [IDOLY PRIDE][ライブレポート]

目次

  1. 演者
  2. セットリスト
  3. ライブの感想
  4. ぐだぐだ雑感

演者

星見プロダクション
LizNoir
月のテンペスト
サニーピース

セットリスト

01. IDOLY PRIDE/星見プロダクション
02. Shine Purity~輝きの純度~/星見プロダクション
03. Shock out, Dance!!/LizNoir
04. Darkness sympathizer/LizNoir
05. 月下儚美/月のテンペスト
06. Daytime Moon/月のテンペスト
07. 恋と花火/月のテンペスト
08. The One and Only/月のテンペスト
09. SUNNY PEACE HARMONY/サニーピース
10. EVERYDAY! SUNNYDAY!/サニーピース
11. Shining Days/サニーピース
12. 全力!絶対!!カウントダウン!!!/サニーピース
―ENCORE―
13. Fight oh! MIRAI oh!/星見プロダクション
14. サヨナラから始まる物語/星見プロダクション

引用元:【ライブレポート】「IDOLY PRIDE」単独ライブ<LAWSON presents IDOLY PRIDE VENUS STAGE 2022“奇跡”>でみせた“奇跡”、そして新たな“約束”――。 – リスアニ!WEB – アニメ・アニメ音楽のポータルサイト

ライブの感想

 19時に始まり、20時40分頃に終了。およそ1時間40分のライブ。座席に間隔は無く、中野サンプラザのキャパに見合った客数だったんじゃないでしょうか(コロナの影響で参加を断念した人も何人か知っていますが・・・)。第2部のチケットは最速の抽選でゲットできましたが、第1部のチケットは何度も抽選にトライするものの、最後までゲットできず、倍率の高さを思い知らされました。もっとも、最速抽選以外ではTwitter上での当選報告をほとんど見かけず、最後の抽選まではコロナの様子見して当選渋ってたのでは?という邪推もしていますけどね。

 18時の開場のちょっと前、17:40頃から入場整理の列が作られ始め、小雨の中を並ぶことに。客層は本当に老若男女問わない感じ。参加前の時点では、自分は下手したら長老レベルなのでは・・・と予想していましたが、普通に40代以上も結構いた印象です。とは言えやはり若い人も沢山。側面を缶バッジ?で埋め尽くした凄いバッグ持ってる人が何人かいたなぁ・・・。

 アニメOPだった『IDOLY PRIDE』でライブスタート。セットリストを見ての通り、星見プロ→LizNoir→月スト→サニピ→星見プロという流れでした。以下、各ユニットについて書いていきます。

LizNoir

 今回コロナ感染リスクに悩みながらも参加したのは、他でもないLizNoirのパフォーマンスを生で見届ける。この最大の目的があったからです。ただ、正直、ライブが始まる前まではちょっと心配だったんですよ。ゲームでのLizNoirのMVはどれも素晴らしいですが、それは目まぐるしいカメラワークがあってのもの。観客の立場で見てもダンスを素晴らしいと思えるかは未知数。それから、2020年11月に公開された、戸松遥と高垣彩陽2人によるバーチャルライブ。この映像、振付はかなり簡略化され、歌はCD音源・・・正直かなりしょっぱかったんですよね。なので、今回のライブは「生で見れるだけでいい」とも思っていたけれど、同時に「LizNoirには最高であって欲しい」という不安も抱えて臨んでいました。

 「Shock out, Dance!!」と「Darkness sympathizer」の2曲。結論から書いてしまえば、この日の自分にとってのクライマックスになってくれたし、同時に「たった2曲」という最大の不満点も残してくれました。曲数に不満を感じるってことは、それだけパフォーマンスが素晴らしかった証です。

 特筆すべきは、戸松遥による神崎莉央のパフォーマンス。ラジオやYouTubeでは小学4年生のようなノリで振る舞っている人ですが、パフォーマンス中の立居振舞、凄みというのは「ああ、これが神崎莉央というパフォーマーなんだ」と思えるものでした。このメディアミックス全盛時代、「キャラそのものだね!」と思わせる声優は沢山いると思うんですよ。でも、キャラクターの歩んできた人生さえも滲ませるパフォーマンスができるのは、戸松遥という声優の底知れなさと、神崎莉央というキャラクターの奥深さの両輪があってこそ。(最近はむしろゲームシナリオの方がついてこれてない感じがして、ちょっと心配なのですが)

 戸松遥自身は、高垣彩陽のような圧倒的歌唱力を持っている訳ではないと思っています。もちろんキャリアを重ねるごとに「うまくなったなぁ・・・」とは感じていますが、今回目の当たりにした彼女の歌唱の凄みの根源は、音楽的素養とは別のところにあったように思いました。即ち、演技力です。

 具体的には・・・まず歌声の圧。あんなに力強い戸松遥の歌声を聴いたのは初めて。もともと彼女自身はとても真っ直ぐな歌唱をする人で、それを無理にこねくり回したりはしないけれど、とにかく声が出ていた。有無を言わせぬ制圧力を感じました。

 それから、心配していたダンスですが・・・これも全くの杞憂でした。バーチャルライブの時のような簡略化された振付ではなく、しっかりと踊ってくれました。正直、戸松遥にずっと釘付けになっていたので他の3人のパフォーマンスについては書けないのですが(だから余計に映像化があればありがたいよね!)、しかし4人のシルエットが揃ったことによりステージが完成した感じというのは間違いなくあって、それは戸松遥だけでは成立し得ないものです。

 とは言え・・・釘付けになってしまうのは単なる贔屓心だけではなくて。長い手足の先まで使って全身を躍動させるダンス。振付ではない、ただポジションを移動するだけでも気高さ、気品が溢れていた。美しかった。ただ、「Darkness sympathizer」でバックに下がっている時に、ふと「伝説の鳥」がいつ出るのか・・・と頭をよぎってしまったのも事実です(何それ?って人は「スフィア 伝説の鳥」でググってみてください)。

 一つだけ気になったのは、最初の「GIRI-GIRI borderless world」のアニメ映像。あれなんだったんでしょう・・・。もともと3曲やる予定だったけれど、何らかのトラブルで2曲になってしまった。その代わりにあれを流した・・・というのが一番単純な推測になるでしょうか。トラブルと言えば、寿美菜子の「小美山愛役の小美山愛です!」がまんま愛過ぎて、素で間違えたのか計算だったのか判らなかったですね(笑)

月のテンペスト

 LizNoirの後に出てきたのが月のテンペスト。圧巻のパフォーマンスの後だったけれど、よく頑張ったな、と思います。

 彼女たちについて・・・先日のリスアニライブも配信で見たんですよ。優しいファンは口にしないけれど、正直なところ、あれは彼女たち自身、到底満足できるパフォーマンスでは無かったと思うんですよ。ダンスは無難にこなしたけれど、こと歌については、パフォーマンス中ずっと安定して声が出ていたメンバーはいなかったし、特に相川奏多はかなり悔しかったろうな・・・と。だから、この日は暖かいファンに見守られながらの雪辱戦だったと思います。

 難易度、下げましたね。具体的には、以前やっていた「月下儚美」のハモりが無くなっていました。全体的に難易度を下げて、その分完成度を高める寸法だったんでしょう。それで正解だったと思います。彼女たちの立ち位置的に、まずはそつなくパフォーマンスを成立させるという成功体験が大事だったと思いますし、それは奏功したんじゃないかと思います。

 メンバーに目を向けると・・・日向もかにほぼほぼ釘付けになっていました。彼女の笑顔が、うっすらとでも肉眼で確認できる席で本当によかった。『豊崎愛生のおかえりらじお』で出番前のドタバタエピソードを披露していましたが、パフォーマンスは失敗らしい失敗もなく。客席に手を振りながらぴょこぴょこ跳ねてる姿も印象的でした。「メイダヨー」とか「にゃにゃんとGO!」とか、キャラ愛を感じるし、ファンサービス旺盛とも言えますが、裏を返せば誰よりもキャラクターに依存しているとも言えますし、キャラ愛と自己表現のバランス感覚は今後身につけていって欲しいな、とも思いました。アイプラ以外の仕事も早く掴めるといいな・・・

 あと気になったのが、橘美來。特に贔屓心をもって見ていた訳ではないのですが・・・パフォーマンスしている姿を見て、すごくいいシルエットをしているな、と思いました。5人の中で抜きん出たパフォーマンスをしている訳ではないのに、センターにいるべくしている、そういう印象を持ちました。身体のバランスの良さ、とでも言いましょうか。あと、サラサラの黒髪がとても綺麗でしたね。

サニーピース

 アンコール前のトリを務めたのがサニピ。アイプラが月ストとサニピの物語であること、今の2ユニットの安定感を考えればサニピがここで出てくるのは納得です。実際、安心して見ていられました。

 菅野麻衣はやっぱり歌唱力抜群。いい声だけど、とてもパワーがある。最近は他作品でもポツポツ見かけるようになってきましたし、近い将来ブレイクして広く名が知られるようになるんじゃないでしょうか。あと、「全力!絶対!!カウントダウン!!!」の間奏の、クルッと回ってからの振付(腕くいくい)が好きなんですよ。あれ見れたのも良かったなぁ。

0:27~のやつ!

星見プロダクション

 最初とアンコールで登場。これはもう大鋼の好みの問題で申し訳ないんですけど、10人もの大所帯ユニットのステージを楽しめるほど器用じゃないです。その時その時の歌ってるメンバーに注目できればよいのですが、どうしても日向もかばっかりに目が行ってしまう。でもメンバー1人が歌う時間なんてのは本当に少ない。、まして「IDOLY PRIDE」なんかは10人曲に見えて実質、橘美來と菅野麻衣のデュエットですし・・・。あと、OP映像の最大のキモである「負けないよって笑おう」のポーズ、みんななかなかタイミングよくキメられてなかったですね。

 あと、腑に落ちなかったのは星見プロというユニットよりも、アンコール後にLizNoirが出てこなかったことです。最後に一緒に歌ってもよかったんじゃないのか、と思いましたが、冷静に考えれば、まだキャリアの浅い10人に、いつもとは別パターンで動けっていうのは難しかったのかもしれませんね。そこは7月のライブでは頑張って実現して欲しい。じゃなきゃ、どうしても疎外感が拭えない。

ぐだぐだ雑感

  総評としては、LizNoirの生パフォーマンスが見れただけで大満足。本当に素晴らしい時間でした。「The Last Chance」や「ココロDistance」が聴けないなどの欲張りな不満はありましたけど、そこは7月を楽しみにしたいと思います。できれば、コロナ気にせず東京滞在を満喫したいなぁ・・・。

 7月の会場は立川STAGE GARDEN。中野サンプラザがキャパ2000として、今度はオールスタンディングなら約3000、椅子ありなら2500足らずといったところでしょうか。また狭き門となりそう。個人的にはオルスタは凄く疲れるのでMC中とか座ってたい人間なのですが、でも少しでも多くお客さんいれたいだろうな・・・チケットとれるかな・・・。

やった!カメラあるってよ!!

 かつて・・・ファイナルライブに参加できなかったけれど、本人の働きかけで急遽カメラを入れ、配信サイトでの公開、署名活動を経て最終的には円盤化に至った遠藤ゆりか。ファイナルライブに参加できたけれど、あの圧巻のパフォーマンスが映像化されなかった沼倉愛美・・・。いい思いもつらい思いもしたから、ライブの映像化の有無にはどうしても神経質になってしまいます。だから、1部に参加した方がカメラが入っていることをツイートしてくれた時、何よりホッとしました。アイプラはメディアミックス作品。アニメやゲームだけでなく、ライブも重要なコンテンツの一部。ならば映像化して売り出すべきです。できれば、YouTubeやCDの特典DVDでダイジェスト映像を・・・とかじゃなく、ライブの一部始終をちゃんと映像化して欲しいし、特典映像で舞台裏も見たい。本当お願いします・・・。

ペンライト

 事前物販で、ペンライト買ったんですよ。色が沢山あって、こりゃ切り替え手間取りそうだなーと思っていたのですが、いざライブ開始直前につけてみると・・・あれ?色が少なくない?青系の色全滅!?という事態に。故障じゃん!

 ま、まぁ芽衣の時は赤振ってればいいし!と思っていたら、振ってるうちに気づいたら色が変わってる!っていうか全色使えるようになってる!じゃあLizNoirの時は莉央の暗めのピンクでいけるな!・・・って、気づいたら赤になってるし!

 流石にそこで見切りをつけて、拳を振り上げてました。でも、途中で気づきました。嗚呼、色のこと気にしながらペンライト振るより、こっちの方がよっぽどステージに集中できるな・・・と。演者側としては、自分のカラーのペンライトが見えると嬉しいと思うし、そっちに手を振ったりもすると思いますけど、やっぱり自分は目と耳で楽しむことに集中したいタイプの人間だな・・・と改めて思いました。

白い花

 LizNoirの衣装と、月ストの衣装をよく見ると、白い花がついてるんですよ。星見プロ、サニピの衣装では確認できなかったので、おそらくはミュージックレインの事務所レベルで「つけよう」という話になったのかな、と想像できます。

 長瀬麻奈を、神田沙也加を想起させる何かはライブ中には出てきませんでした。あれから経過した時間というのはまだ決して長くはないし、何よりエンターテインメントですから、しんみりするようなことはできない。だから、公の場では誰も何も語ることができずにいる。

 いつか、麻奈の歌を皆で歌ってあげて欲しい。トリエルも、何ならスリクスも混ぜていい。7月のライブじゃなくてもいい、本当にいつかでいい。気安く乗り越えろなんて言えないけれど、麻奈もアイプラの一部。遺した歌は生きているけれど、誰からも触れられなくなることは、音楽にとっての死。それは誰も望んでいないはず。だから、いつか・・・。

おまけ

 裏方さんのツイート。作中でも野本さん役を演じていましたが、『ガールフレンド(♪)』や『オルタナティブガールズ』でも振付やモーションアクターをやっていた、何なら数年前から技術系のイベントにも登壇していたくらいQualiArtsと縁の深い能登有沙がサニピ・星見プロの振付とダンス指導。てっきりLizNoirや月ストも全部やってると思い込んでいましたが、流石に千手観音じゃなかったですね。宮崎あゆみの名前は初めて知りましたが、LizNoirの振付超グッジョブだったと思います。何気にこの人も昨年技術系イベント出てたんですね・・・

【CEDEC 2021】サイバーエージェント海老沼氏が明かす、3D美少女キャラのダンスをより魅力的する方法…能登有沙さん、宮崎あゆみさんによるダンス実演も | gamebiz

   
カテゴリ: [IDOLY PRIDE][ライブレポート]