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DAIMONZI-Xアニメ年間大賞2021

2022年05月08日 11:52 更新                  
カテゴリ: [アニメレビュー]

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はじめに

 みなさんこんにちは、アニメ大好き大鋼 断です。当ブログではクール毎にアニメ感想記事を書いていますが、この記事は1年間4クールの中でベストなアニメを決めて勝手に表彰してしまおうという企画です。名付けて、DAIMONZI-Xアニメ年間大賞・・・!
(アニメでない作品も一部扱っていますが堪忍な(´`))

目次

  1. 得点ランキング
  2. アニメ作品各賞
    1. 最高得点賞
    2. 優秀賞(複数作品)
    3. 特別賞
    4. DAIMONZI-Xアニメ年間大賞
  3. 部門賞
    1. MVP
    2. ベスト・アニメソング
    3. ベスト・アクター
  4. あとがき

得点ランキング

 評価の目安は以下の通り。1は滅多に出ませんし、つまらない作品は、好きな声優が出演している等、何らかの理由が無い限り序盤で視聴終了するので、結果としてほとんどの作品は平均3.0を超えます。

 5: 素晴らしい
 4: 面白い
 3: 普通 / 面白さとつまらなさが拮抗
 2: つまらない
 1: 不快

アニメ作品各賞

最高得点賞

 全話試聴した作品の各話を採点(1~5点)し、その平均値でNo.1になった作品に贈る賞です。あくまで単話評価の平均値であって、作品全体の最終的な評価とは必ずしも一致しませんが、せっかく一番になったのだから、表彰しない訳にはいかないでしょう。

IDOLY PRIDE

 平均4.66点。次点が『ひげひろ』の4.07だったことを考えれば、突出した数字です。(『ヒープリ』のラスト7話を次点として扱っても4.28なので、大差に変わりはありません)

 毎週配信される度に、何度見直したかわかりません。衝撃の1話も、LizNoir初登場の3話も、起爆剤的に芽衣が登場した4話も、ユニット分割が発表さあれた5話も、デビューライブが披露された6話も、驚きに満ちた展開が続きました。ゲームに先行してアニメを世に出したのは大正解でしたね。で、そこまで来る頃にはもう作品自体への愛着が湧いているから、NEXT VENUS GPの内容に多少不満があっても、120点から20を引いて100点!ってな感じになっちゃいますよね。QualiArtsとミュージックレインが組んだ作品ということで、アニメ放送前の時点で贔屓目だったことは否定しませんが、その大きな期待に応えてくれた良作だったことは間違いないです。

優秀賞(複数作品)

素晴らしかった作品たち。贔屓目抜きにオススメできる作品に贈る賞です。

ひげを剃る。そして女子高生を拾う。

 野口孝行によるキャラクターデザイン、市ノ瀬加那の芝居、この2つが揃った荻原沙優の誘惑を振り切れるでしょうか。大鋼は無理ですが・・・吉田は最後まで大人を貫きましたね。吉田の聖人っぷりが光る作品でしたが、中ボス的存在だった矢口、ラスボスの沙優の母親の2人を除いて、登場人物ほぼすべてが真っ当な人間だったことも好印象でした。

『ひげを剃る。そして女子高生を拾う。』視聴直後レビュー

聖女の魔力は万能です

 作品の方向性としては女性向けだと思いますが、セイはとても魅力的な女性だと思います。石川由依の清潔感のある声もとても合っていましたし、美人だけれど可愛げもあって。こういう素朴な魅力を持ったキャラクターというのは、そんなにいるものではありません。ただ、今作の裏MVPはホーク様でしょう。ご都合主義的にピンチになるのはかなり笑わせてもらいました。

『聖女の魔力は万能です』視聴直後レビュー

ぼくたちのリメイク

 これがブシロードアニメなのか・・・?というクリエイティブを題材にした作品。天才たちと青春しながら作品を作っていくサクセスストーリーと思いきやのどんでん返し。中盤からの展開は流石にたまげました。展開だけでなく、この20年インターネットを楽しんできた人間には懐かしい空気感もあって、これは色んな人に見てもらいたい作品です。

『ぼくたちのリメイク』視聴直後レビュー

先輩がうざい後輩の話

 武田先輩のナチュラルな豪快さが光っていました。そんな武田先輩の側にいる五十嵐のいじらしさも、ただただ微笑ましかったです。肩肘張らずに見れて、ちゃんと笑わせてくれる作品だったと思います。

『先輩がうざい後輩の話』視聴直後レビュー

異世界食堂2

 安定して美しい作画、ブッ飛んだ面白さは無くても退屈しないストーリー、上坂すみれが元気に可愛く演じるアレッタ・・・1期と何も変わっていませんでしたね。もちろんいい意味で、です。まったりと見れる作品ではありますが、最後の2話だけはサプライズでしたね。フィクションだけど、アーデルハイドおめでとう!って素直に思えました。

『異世界食堂2』視聴直後レビュー

特別賞

他人にオススメはできないけれど、個人的に嫌いになれない、愛すべき作品に贈る賞です。

180秒で君の耳を幸せにできるか?

 今作は・・・いや正直面白くはなかったんですよ。ウリであるASMRも、3分では物足りないし、そもそも耳触りの良い音を味わう上では、申し訳程度のストーリーすらノイズと言えます。

 ただ・・・この実験作的アニメを作ってみようって気概は大いに評価したいですよね。結論が「3分アニメでASMRやってもダメだね」だったとしても。まぁ音声作品の宣伝にはなったでしょうし。あと、この作品も『ひげひろ』と同じ野口孝行キャラクターデザイン。キャラクターはまぁ魅力あったと思います。伊藤かな恵演じるママだけはちょっと声以外はキツいなぁ・・・と思いましたけど。

『180秒で君の耳を幸せにできるか?』視聴直後レビュー

DAIMONZI-Xアニメ年間大賞

その年の最も素晴らしい作品に贈る賞。お前がNo.1だ!

IDOLY PRIDE

 最高得点賞のところでも書きましたが、とにかく小出しにサプライズ、見せ場を出していく魅せ方。ただ、そのサプライズというのは、もしかしたらアニメでIDOLY PRIDEを知った人にとってはただのありふれた盛り上がり要素だったかもしれません。

 大鋼は、この『Project IDOLY PRIDE』を2019年11月27日からずっと見守ってきました。他の記事でも何度と無く書いてきたことですが、このプロジェクトを合同で立ち上げたのは、2013年からずっとプレイしている『ガールフレンド(仮)』、2016年からオンラインサービス終了までプレイを続けた『オルタナティブガールズ』を開発していた・・・大鋼がこの10年どっぷり浸からせて貰っているQualiArts、そして言わずもがな、ここ10年以上大鋼にとっての最高のエンターテイナーであり続けている戸松遥を擁するミュージックレイン(あとは、どういうかたちで参加しているのか解りませんが、三木一馬が代表を務めるストレートエッジも)。しかも、キャラクター原案はGF(仮)と同じQP:flapperとくれば、これはもう大鋼が楽しんだ2010年代の究極的到達点という他無く、必然的に注目し、追ってきた訳です。そんな人間だから、アニメ放送前の1年間を見てきたから、何も知らずにアニメを見始めた人たちよりも固定観念を強く持っていたからこそ、アニメ内でのサプライズはより強く刺さりました。

『IDOLY PRIDE』視聴直後レビュー

 この作品については、上記の記事でありったけ書きました。褒めても貶してもいますが、それだけムキになれる作品だったということは断言しておきましょう。『異世界食堂2』の方が絵がきれいで上質かもしれない。『ひげひろ』の方がヒロインをかわいく描けていたかもしれない。でも、ここまで熱くなれる作品は『IDOLY PRIDE』だけでした。重すぎる期待に立派に応えてくれたアニメだったとい思います。

部門賞

MVP

1年間で、最も素晴らしいと感じたキャラクターを選出します。

IDOLY PRIDE
神崎莉央 (CV.戸松遥)

 正直に書くと、アニメ放送前からの好印象というのがかなり強かったのは認めざるを得ません。アニメでの莉央の見せ場は初登場で課題曲を踊った3話、琴乃とバチバチやった8話、準決勝の11話くらい。パンケーキマニアの設定も出てきませんでしたが、それでもなお2021年のMVPは神崎莉央以外の選択肢はありませんでした。LizNoirの音楽が好みであるというのも理由の一つではあるけれど、決してそれだけではありません。

 この人の魅力の一つに、特別感の無さというのがあると思います。同じLizNoirの井川葵はダンスが得意なボクっ娘。超個性的です。同じライバルユニット、TRINITY AiLEの天動瑠依は天才キャラで、長身。髪型も現実ではあり得ない奇抜なもの。莉央は彼女たちと比べると、設定上の際立った個性というのは見受けられません。しいて挙げるなら琴乃に「長瀬麻奈の劣化コピー」とまで言い放ってしまう麻奈への執着心でしょうか。

 でも、格好いい。努力に由来する風格。見た目普通のお姉さんだけど、葵と一糸乱れぬダンスを披露するし、瑠依にも記者会見バトルで物怖じ一つ見せない。一方、冷たそうに見えて、因縁つけてる琴乃にあっさり会って、色々包み隠さず話してくれたりもする性根の優しさ。

 3話のダンスは作中最高のパフォーマンス・シーンでしたよね。さくらの歓喜、琴乃の苦虫、みんなの驚嘆の中で顔色一つ変えずクールに踊る莉央と葵が、香りさえ伝わるような滑らかな2D作画で動いていました。1年間待った彼女の動くところを、最高の形で見ることができたことが嬉しかったです。

 だからこそ、準決勝の結果に対しては全く納得していません。主人公が順当に勝ち上がるという予定調和自体に文句がある訳ではなく、そこに説得力が伴わなかったことが問題。麻奈への執着からの脱皮だけでは足りないと思うからです。・・・そういうことを考えながら、莉央に対してすごくムキになっている自分に気づく訳です。だから、ゲームリリース後も含めて、この麻奈に執着している頃の莉央に、自分もまた執着していることもまた、認めざるを得ません。

ちなみに、各クールのMVPは以下の4人でした。
 冬: 神崎莉央 (IDOLY PRIDE)
 春: 荻原沙優 (ひげを剃る。そして女子高生を拾う。)
 夏: 河瀬川英子 (ぼくたちのリメイク)
 秋: マーハ・トウアハーデ (世界最高の暗殺者、異世界貴族に転生する)

ベスト・アニメソング

OP曲、ED曲、挿入歌、劇中歌から最も素晴らしいと感じた楽曲を選出します。別途公開するアニソン大賞との違いは、ノンタイアップは取り扱わないことと、期間内にアニメで使用されていればリリース時期に関係なく候補とする点です。

サニーピース
SUNNY PEACE HARMONY

 『IDOLY PRIDE』第6話と最終話の劇中歌。上で散々莉央について語っておいて、LizNoirじゃないんかい!というツッコミもありそうですが、あくまでアニメ作品の一部として素晴らしく機能した楽曲を選ばせていただきました。(「いい曲」はアニソン大賞の方を見てね!)

 何と言っても6話のデビューライブですよね。満を持しての作中初ライブシーン。そりゃまぁ動画は確かに冷静に見れば動きがカクカクで、ゲームのライブシーンと比べれば雲泥の差ですが、あのライブシーンで、さくらの歌唱力が本格的に披露されたり、いつもボソボソ喋ってた雫がソロパートで頑張ってたり、完璧超人と思われた怜の意外に可愛げのある歌唱力などなど、色んなことが解るんですよね。

 2つの音を交互に繰り返す北川勝利らしい出だし、サビ。これが強烈に印象に残りました。それから、Bメロ!ドラマティックなメロディーを3人のソロで歌い継ぐのは素晴らしいという他ありません。ソロだからこその感情のこもった歌唱を(初見では)あらわになった個性への驚きとともに堪能できてしまいますもんね。

 あのデビューライブがあったから、その後のサニーピースの負け知らずの快進撃も違和感なく受け入れることができたし、一方で準決勝のライブがデビューライブより見劣りしたために勝負の結果を納得して受け入れることができなかったことも事実です。

各クールのベストアニソンは以下の通りです。
 冬: SUNNY PEACE HARMONY (IDOLY PRIDE)
 春: おもいでしりとり (ひげを剃る。そして女子高生を拾う。)
 夏: Dark spiral journey (ピーチボーイリバーサイド)
 秋: アノーイング!さんさんウィーク! (先輩がうざい後輩の話)

ベスト・アクター

1年間で最も素晴らしいと感じた声優を選出します。

市ノ瀬加那

 『ひげを剃る。そして女子高生を拾う。』で荻原沙優を好演。この人のことは2018年の初レギュラー作品『ダリフラ』で知って、注目していていましたが、メディアミックスでの活躍が無いこともあってか、その後話題を見かけることはほとんどありませんでした。そんな中、2021年3月には声優アワードで新人女優賞を獲得。ようやくかぁ・・・と思ったのをよく覚えています。

 声が清楚。とことん清楚。ただ、清楚という言葉が使われるのは、大抵あまり清らかな場面ではありません。沙優のストレートな押しに対して吉田は当に最強の盾でしたが、視聴者は別。自分が当事者なら、センシティブな状態になってしまうことは避けられない。そう思わせてしまう、ある意味での迫力を感じました。

 どうしてもインパクトのあったシーンと、その芝居を評価してしまうけれども、日常の声を聴いているだけでも聴き惚れてしまうし、もちろん声の良さだけでもありません。おとなしいキャラクターで抜群の存在感を発揮できる声優なのは間違いありませんが、今後どう芸幅を拡げていくのかも楽しみですね。

各クールのベスト・アクターは以下の通り。
 冬: 日向もか (IDOLY PRIDE)
 春: 市ノ瀬加那 (ひげを剃る。そして女子高生を拾う。)
 夏: 古賀葵 (ぼくたちのリメイク)
 秋: 上坂すみれ (異世界食堂2)

 日向もかは・・・この中ではまだまだこれからの人で、芽衣という良キャラクターに恵まれましたが、無邪気な芝居がとても良かったです。聴き取りやすいハッキリした声も強みですよね。

 古賀葵と言えば代表作は四宮かぐやになるのでしょうが、得意な声質はシノアキみたいな幼いキャラクターなのかなーと感じました。とても繊細な芝居ができる人。あの声で母性を出されたらたまらんですよね。シャアなら陥落するでしょう。

 上坂すみれ。これはもう元気でかわいいアレッタ健在!ですね。1期同様、とても活き活きと演じてくれました。その場にいるだけで嬉しい。

あとがき

 2021年は大鋼にとって『IDOLY PRIDE』一色の年だったことは間違いありません。1月からのアニメ放送に始まり、6月にはゲームリリース。偶然にも、それ以降・・・夏と秋のアニメは例年と比べるとハマったと言える作品はほぼほぼなく、不作感は感じていましたが、アイプラのゲームがそこを埋めてくれた感じがします。

 世間的にはアイプラと同クールに『ウマ娘』2期が放送。そしてこちらもゲームリリース。社会現象を巻き起こしました。アイプラのリリースが6月になったのは、時期をずらしたかったんだろうなぁ・・・と推測しています。ウマ娘は1期の頃はあんなに話題になる作品ではなかったので、相当うまいこと宣伝をやりましたね。ウマだけに。

 アイプラとは別に、この2021年はもう一つ大鋼にとって今後のキーとなりそうなポイントがありました。『ひげひろ』の野口孝行によるキャラクターデザインがすごく魅力的だったんですよね。もともと、2019年のハチナイアニメのデザインが凄く好きで、ひげひろの1話を見たあたりで「あ、一緒じゃん!」と気づいて・・・。実際の所、2017年の『天使の3P!』でも2011年の『ロウきゅーぶ!』でも彼のデザインは見ているので、長年親しんできた絵だったのですが、今更ながらに意識しだしてしまいました。今後は彼のキャラデザ作品はチェックしておきたいなと思いました(2022年春は視聴作品が多すぎて泣く泣く村人Aの視聴を断念しましたが・・・)。

 最後に。大鋼の評価はさておき、世間での2021年のヒットアニメって何だったんでしょう。今年も他所のランキングを覗いてみました。

2021年一番好きなTVアニメは?3位「東リベ」、2位「うらみち」、1位は…【2021年アニメ!アニメ!総選挙】 | アニメ!アニメ!

 うわー、違和感しか無いランキング・・・。間違いなくウマ娘一色の年だったし、他の作品で話題になってるのをよく目にしたのは、鬼滅の刃と進撃の巨人くらいでした。もちろん巷のアニメ評を広く観測しているわけではないので、自分の肌感が絶対などとは全く思いませんが・・・流石に腑に落ちないので、他のランキングを探してみました。

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 円盤売上のランキングとなると、どうしても劇場版が強くなっちゃうでしょうか。TVアニメのランキングではありませんが、こちらの方は納得できます。そうそう、『閃光のハサウェイ』はよく話題になってるのを見ました。ガンダムは2022年にはTVアニメもやりますし、映画でククルス・ドアンの島もやりますし、話題に事欠きませんね。

   
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