DAIMONZI-Xアニメ年間大賞2022
はじめに
みなさんこんにちは、アニメ大好き大鋼 断です。当ブログではクール毎にアニメ感想記事を書いていますが、この記事は1年間4クールの中でベストなアニメを決めて勝手に表彰してしまおうという企画です。名付けて、DAIMONZI-Xアニメ年間大賞・・・!
目次
得点ランキング
評価の目安は以下の通り。1は滅多に出ませんし、つまらない作品は、好きな声優が出演している等、何らかの理由が無い限り序盤で視聴終了するので、結果としてほとんどの作品は平均3.0を超えます。
5: 素晴らしい
4: 面白い
3: 普通 / 面白さとつまらなさが拮抗
2: つまらない
1: 不快
アニメ作品各賞
最高得点賞
全話試聴した作品の各話を採点(1~5点)し、その平均値でNo.1になった作品に贈る賞です。あくまで単話評価の平均値であって、作品全体の最終的な評価とは必ずしも一致しませんが、せっかく一番になったのだから、表彰しない訳にはいかないでしょう。
かぐや様は告らせたい-ウルトラロマンティック-
平均4.58点。次点は『異世界おじさん』の4.33。昨年と比べると4点超え作品が多かったですが、その中でも一歩抜き出ましたね。
面白かった1期に比べ、2期は正直中だるみ感が強かったのですが、この3期は明らかに決着を付けにいってる感が強くて、1話1話がとても内容のあるものだったと思います。毎回しっかり笑わせてくれました。その結果の最高得点賞です。
優秀賞(複数作品)
素晴らしかった作品たち。贔屓目抜きにオススメできる作品に贈る賞です。
その着せ替え人形は恋をする
このアニメはリアリティのある「今どきのオタク」を描いているので、古いオタク観のまま生きてる人には強くオススメできる作品。
いわゆる「オタクに優しいギャル」の一歩先を行った「陰キャラに優しいオタクギャル」。キャラデザ、作画もとても良かったけれど、この作品のいいところは、感情移入の対象である五条をあえてオタクに設定しなかったところ。喜多川さんに負けないパンチある設定にしたことでバランスのいい2人になったんじゃないでしょうか。続編も決まっているので、いつになるかわかりませんが、楽しみですね。
パリピ孔明
P.A.Worksのお仕事シリーズやご当地系のアニメを見慣れていると面食らうかもしれませんが、最近のP.Aはこういうビビッドな作品を出してきますね。
このアニメの企画自体が孔明が考えたような印象を受けてしまう。映像・楽曲ともにパンチのきき過ぎたOP、懐かしさを覚えるED。孔明が最初に披露した、あまりにもセコ過ぎる策。とにかくインパクト重視で序盤から攻めまくっていました。それに慣れてくる頃にはもう終盤。ただ、仮に2期があったとしても、多分今回ほど話題にはならないんだろうな…という気はしますね。どうする孔明?
恋は世界征服のあとで
2022年、この作品ほど展開を間違えたアニメはないでしょう。WEBではFOD独占見放題で、dアニメストアやアマプラなどではデジタルレンタル形式。僕はCMが鬱陶しいTVerで見ていましたが、周りでこのアニメを視聴していた人はついぞ見かけませんでしたね…。
わざわざそんなネガティブなことを書かざるを得ないくらい、この作品は面白かった。着せ替え人形と同じクールで、まさに2大ラブコメと呼ぶに相応しい内容。ニヤニヤが止まらない。2022年アニメのベストカップルを選ぶなら、五条と喜多川さんよりも不動とデス美さん。キャラデザは人を選ぶと思うけれど、とにかくデス美さんがかわいい。オーイシマサヨシと田村ゆかりがデュエットしてるOP曲も素晴らしかったです。
異世界おじさん
当初は夏アニメとして放送されながら、度重なる中断によって最終回が3月になってしまった不幸な作品。間を置かずにそれまでの勢いで最終回を見ていたらもっと楽しめたんだろうなぁ・・・と思いますが、やっぱりエルフと藤宮がとことんかわいいし面白い。藤宮は中盤以降見る側に徹するようになっていったけれど、エルフは最後までツンデレヒロインぶりを発揮してくれました。戸松遥の芝居が好きな人間としては最高のキャラクターでした。
異世界薬局
異世界に転生して無双するアニメではあるんだけれど、ファルマは無双しながらも周りの大人達をリスペクトしていて、嫌味のない主人公でした。もちろん大人達はリスペクトされるだけの何かを持っていましたし。異世界転生アニメを一つ他人に勧めるとしたら、この作品は一見地味だけれど、有力候補に挙げてもいいんじゃないかな。不快にはならない作品です。
映画 ゆるキャン△
大人になった野クルたちの物語。そそるキャンプめし描写は相変わらず。TV版で描いてきたゆるキャンの魅力はしっかり描いた上で、映画ならではのドラマ性がありました。皆で何かでっかいことをやり遂げるっていいなって思ったし、働くということについても考えさせられる作品でした。
鑑賞直後レビュー無し
特別賞
他人にオススメはできないけれど、個人的に嫌いになれない、愛すべき作品に贈る賞です。
アキバ冥途戦争
CyGamesとP.A.Worksが組んで作られたアニメ。このシュールさはPAらしいと言えばらしいけれど、それにしても命が軽い軽い・・・。これほど軽く扱ってしまうのは凄い勇気ですよね。褒めていいのかどうかわからないけれど。
嵐子の歌うED、良かったと思います。これも「今どきこういう歌出すの!?」っていう時代が過ぎて、「どうせCD売れないから、こういう歌をEDにしてもいいんだ!」っていう思い切りの良さですよね。そういうところでも度胸が座っていた作品です。そこは褒めていいところでしょう。
DAIMONZI-Xアニメ年間大賞
その年の最も素晴らしい作品に贈る賞。お前がNo.1だ!
かぐや様は告らせたい-ウルトラロマンティック-
クライマックスに向けて駆け抜けていく感じ。これが2期に無かったものです。序盤から早坂が凄く攻めていたのも印象的だったし、作品の主題だった「告らせたい」という結末を待つ物語から、「告る」という結末に進んでいく物語に変わりましたよね。
最終回まで、気分を高めて高めて、それでラストはもう100点満点中の120点。あの感慨って、1クールアニメでは出せない。2019年冬のアニメ1期からの積み重ね。その時間の経過も大事。そういう意味では、中だるみに見えた2期にも大きな意味があったのだと、今なら言えます。
キャラクターで言えば、やっぱり白銀会長の物語なんですよね。かぐやも藤原も早坂もそりゃかわいいんだけれども、会長が面白くて格好いい。感情移入もできる。そんな本作が今年の年間大賞です。
『かぐや様は告らせたい-ウルトラロマンティック-』視聴直後レビュー
部門賞
MVP
1年間で、最も素晴らしいと感じたキャラクターを選出します。
その着せ替え人形は恋をする
喜多川海夢 (CV.直田姫奈)
オタクに優しいギャルではなく、陰キャラに優しいオタクギャル。オタク=陰キャラではなく、アニメやゲームは身近なエンタメの一つでしかない。そんな時代の象徴と言っても差し支えないキャラクターなんじゃないかな、と思いました。
・・・とは言っても、別に「現代の価値観にフィットしていて、社会的に正しい」なんて褒め方をしたい訳ではありません。親しみを持てるオタクのキャラクターであり、堂々と趣味を楽しむ姿勢も魅力的だし、何と言っても物語中盤以降、五条に惚れてるさまは可愛いという他ありません。ルックスも良かったですよね。こういう頭身は好きです。
ちなみに、各クールのMVPは以下の4人でした。
冬: 喜多川海夢 (その着せ替え人形は恋をする)
春: 白銀御行 (かぐや様は告らせたい-ウルトラロマンティック-)
夏: エリザベート二世 (異世界薬局)
秋: エルフ (異世界おじさん)
ベスト・アニメソング
OP曲、ED曲、挿入歌、劇中歌から最も素晴らしいと感じた楽曲を選出します。別途公開するアニソン大賞との違いは、ノンタイアップは取り扱わないことと、期間内にアニメで使用されていればリリース時期に関係なく候補とする点です。
Machico
Cheers!デリシャスパーティ♡プリキュア
『デリシャスパーティ♡プリキュア』OP。プリキュアOPの歴史を紐解くと、とにかく強烈なインパクトを放った初代~スプラッシュスター・・・まぁ5gogoまでは含めてもいいかもしれません。それ以降は「プリキュアらしさ」の積み重ね。もちろん作品ごとの個性は付加した上でではありますが、プリキュアらしさという大きな枠組みを超える大きな冒険ができた楽曲はほぼ無いと言っていい。それはこのデパプリOPとて例外ではありません。
では、この曲の何が良いのか。ドラマ性ですよね。まず、Machicoがとても解像度の高い表現力を歌唱で見せてくれています。全体的にはとにかくあたたかくて元気ですが、Bメロの出だしやサビ途中では一旦落としてくる。サビの「手と手つなげ」の2番目の「手」の歌い方がこの曲のドラマ性そのもの。ただ元気なだけではない、ネガティブなこともあるよ。でも元気に乗り切るんだよって、まったく歌詞を理解せずにこの曲を聴けばそういう印象を抱くんじゃないでしょうか。それはMachicoだけではなく、作曲・編曲の馬瀬みさきの力でもありますよね。そこにマイクスギヤマの歌詞が乗ることで食をテーマにしたプリキュアの主題歌になる。
全体的にはありきたりなプリキュア的と思わせながらも、決して退屈しない。メリハリ、抑揚、山と谷。表現の仕方は色々ありますが、とにかくワクワク感を煽ってくれる。毎週楽しくプリキュアを見させてくれる曲。素晴らしいオープニングテーマだったと思います。
各クールのベストアニソンは以下の通りです。
冬: JUST DO IT (終末のハーレム)
春: チキチキバンバン (パリピ孔明)
夏: Cheers!デリシャスパーティ♡プリキュア (デリシャスパーティ♡プリキュア)
秋: 冥途の子守唄 (アキバ冥途戦争)
ベスト・アクター
1年間で最も素晴らしいと感じた声優を選出します。
戸松遥
『劇場版 ソードアート・オンライン -プログレッシブ- 冥き夕闇のスケルツォ』でアスナを演じたり、『ドールズフロントライン』ではM4A1で主演、『賢者の弟子を名乗る賢者』では1人7役をこなすなどしていましたが、この2022年、やはり決定打は『異世界おじさん』のエルフでしょう。
声優・戸松遥に注目して長い時間が経過しました。『みつどもえ』以降だから、13年になるでしょうか。ともあれその間、笑いや驚き、次は何をやってくれるんだろうっていうワクワク感をずっと貰ってきました。エルフもそう。キャラクターは芯があってかわいい、一昔前のツンデレヒロインだけれど、そんなキャラクターをベタベタに演じてくれました。最終的におじさんに軽くあしらわれるから、そのベタベタ感が尚の事面白い。
2018年の5thライブツアー、Zepp Tokyoで「一生表現者でありたい」と語っていた戸松遥。2019年には結婚を発表し、2021年にはお母さんになりました。それでも以前と変わらず活躍を続けている。音楽活動は流石に数年のスパンが空いてしまったけれども、声優としてはまさに「一生表現者」を有言実行している訳です。それは今回ベスト・アクターに選んだ理由ではないけれども、そんな彼女がベスト・アクターに選べるだけの活躍を続けている。それが嬉しくてしょうがないのです。
各クールのベスト・アクターは以下の通り。
冬: 竹達彩奈 (終末のハーレム)
春: 佐伯伊織 (処刑少女の生きる道)
夏: 小松未可子 (ドラゴンクエスト ダイの大冒険)
秋: 戸松遥 (異世界おじさん)
あとがき
2022年のアニメを振り返ると、集大成的な面白さを見せた『かぐや様』、異世界モノの新しい切り口を見せた『異世界おじさん』、オタク的価値観のアップデートを促すようなラブコメ『着せ恋』などなど、凄くバリエーションに富んでいましたね。得点4以上が3作品しかなかった2021年とは打って変わって、単に豊作というだけでなく、個性的な作品も多かったです。
世間的には・・・社会現象になるような作品は無かったんじゃないかと思いますが、ひとまず今年もアニメ!アニメ!のランキングを見てみましょう。
2022年一番好きなTVアニメは?3位「邪神ちゃん」、2位「ぼっち・ざ・ろっく!」、1位は…先の読めないオリジナル作品がトップ!【2022年アニメ!アニメ!総選挙】 | アニメ!アニメ!
なるほど、『リコリス・リコイル』。放送当時話題になっていたので軽く見てみましたが、主演の安済知佳の好演が抜群に光る作品でしたね。僕にしては珍しく自分と世間の評価が噛み合ったヒット作です(まぁ結局全部見れてはいないんだけど…)。それに『ぼっち・ざ・ろっく!』。この作品も話題になっていましたね。見ることはありませんでしたが、IDOLY PRIDEと同じく金沢八景が聖地なんですよね。あとは『チェンソーマン』でしょうか。ジャンプアニメということで、何となく上記2作とは桁違いのヒットをしているイメージでしたが、調べてみたらBDあまり売れなかったんですね・・・。悪い意味で桁違いだったようです。
・・・いや、社会現象は無い、と書きましたが、ありましたね。『SPY×FAMILY』は至るところでコラボを見かけましたし、本編も話題になっていました。僕も数話見て、確かに面白かったです。(これも全部は見れてない…)
ともあれ、2022年のアニメは大満足と言っていいでしょう。体調の問題もあって視聴本数はそんなに多くありませんが、その割には楽しめた作品が多かったです。リコリコとスパファミを全部見ていたら、もう少し違った結果の年間大賞になっていたかもしれませんが、やっぱり惹かれる要素というのはキャラデザとキャスト。安済知佳も早見沙織も素晴らしい声優ですが、キャラデザが僕好みだったら食いついていたかも。ストーリーの面白さとはまた別の、第一印象の話。