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声優/アニソンレビュー&CDデータ語り  

キャラクター、声優の芝居、シナリオ、作画…アニメの良さは様々。[2023年夏アニメ視聴録]

2023年10月09日 14:40 更新                  
カテゴリ: [アニメレビュー]

視聴アニメリスト

  1. わたしの幸せな結婚
  2. るろうに剣心(1~12話)
  3. 悲劇の元凶となる最強外道ラスボス女王は民の為に尽くします。
  4. 白聖女と黒牧師
  5. スパイ教室 2nd season (13~24話)

クール総括

  1. MVP
  2. ベスト・アニソン
  3. ベスト・アクター

各話評価

クリックで原寸表示します。

わたしの幸せな結婚

視聴メディア:dアニメストア

 上田麗奈主演ということで見始めた作品ですが、色々な意味でハイクオリティでしたね。何と言ってもとても清潔感のあるキャラクターデザイン、頭身の高さも魅力的でしたが、最初から最後まで作画がとても綺麗でした。ストーリーも、何の知識もない状態で見て「大正時代に他の家に嫁いで人生が好転する感じか・・・」ぐらいにしか思っていなかったのが、急に異能とかの話になっていって、最後はなんか宇宙にまでブッ飛んでましたね(笑)

 6話までがピークだったかな、と思います。美世演じる上田麗奈のあまりにもか細い幸薄い芝居にぐいぐい引き込まれたし、それが久堂家に来てからのゆり江の暖かさ、旦那様の真っ当さをより際立たせていて、そんな普通の優しさの中で美世が幸せになっていくのが微笑ましかったです。そして、それまでも嫌なやつ感を出していた香耶の悪女っぷりが6話で爆発。佐倉綾音、ずーっと悪女を専門にしてきたんじゃないかって思えるくらいの悪女っぷり。ゾクゾクしましたね。あのシーンは今期アニメで声優の芝居が一番光ったシーンだったと思います。もちろん上田麗奈と佐倉綾音のセットで。

 2期が決まっているようで何よりですが、最終回で美世が精神的に強く成長してしまったので、これからはより異能の話が中心になっていくのかと考えると、これ以上面白くできるのかな?という心配があります。逆に言えば、この1期は1期でしっかりと完結してくれたと言えて、それは今どきの原作付きアニメでは貴重なことなんですよね。

評価:3.91

るろうに剣心(1~12話)

視聴メディア:dアニメストア

 最初から四乃森蒼紫戦まで。平成のTVアニメは小中学生の頃に見ていた記憶がありますが、主要キャラやところどころのシーンは覚えていても、話の詳細については覚えていなくて、割と新鮮な気持ちで見れました。

 斉藤壮馬の剣心は凄くしっくり来ていますね。あれがしっくりくるのは佐藤健の実写版があったからだ――なんて意見も目にしましたが、僕は実写版を見ていませんし、全然関係ないでしょう。涼風真世も斉藤壮馬も、どちらもあのやさ男の声と芝居をしっかり自分のものにしていましたよ。

評価:3.41

悲劇の元凶となる最強外道ラスボス女王は民の為に尽くします。

視聴メディア:dアニメストア

 戸松遥出演作、ファイルーズあい主演ということで見てみた作品。結果として、戸松遥演じるティアラはレギュラーの割にストーリーを左右ようなエピソードがほぼ無かったですが、むしろプライドのキャラクター性に第1話からグイグイ引き込まれていきました。異世界転生モノとしては珍しいかな、と思いますが、強さよりも優しさが主となるカリスマ性がとても魅力的でした。とりわけ印象に残っているのは4話のヴァルとの隷属の契約のシーンと、9話で同じくヴァルに「心配」を説くシーン。ステイルやアーサーはとても健気で、2人のプライドへの好意が顔に出るたび微笑ましさと共感を覚えましたが、彼らとは距離感の違うヴァルとのやり取りというのは、女王感が出ていてゾクゾクしましたね。

 最終回はいかにも未完のラノベアニメだなぁ・・・といった感じで、ストーリーが完結したという感覚は全く無く、一区切りがついただけ。それが残念ではあるけれど、1話からずっと楽しませてもらいました。キャラクターの魅力という点では今期アニメでも一際光っていたと思います。

評価:3.83

白聖女と黒牧師

視聴メディア:dアニメストア

 戸松遥出演作・・・ということで見始めた作品ですが、メルはラスボス女王のティアラ以上にストーリーに影響及ぼさない脇役キャラでしたね。キャラ的には大好きですけど。

 最初から最後までまったりほのぼの。終盤はセシリアとローレンの関係が近づきそうで近づかなくて、ようやくちょっとドキドキする展開になりましたが、最終的にはちょっとだけ近づいた感じでしょうか。

 ところで、ローレンスがすごく『ダンベル何キロ持てる?』の街雄さんだなぁと思ったのは僕だけでしょうか。見た目もそうだし、声も石川界人だし・・・。石川界人は今期は旦那様もやってたし、大活躍でしたね。

評価:3.16

スパイ教室 2nd season (13~24話)

視聴メディア:dアニメストア

 1st seasonに引き続き。この作品、さほど思い入れはないものの、キャラクターデザインは凄く好きだし、作画もずっと安定していたし、ストーリーもスリリングで良かったですよね。この2期では実質ティアが主人公だったと思いますが、苦労しましたねぇ・・・。1期ではほぼ空気だったのでポンコツっぷりすら露わになっていませんでしたが、何とか苦悩が報われてほしかった。最後は英雄として事態を集結する鍵となりましたが、それも周りに翻弄された結果であって、ティアが自分の能力、性格・・・個性を存分に発揮できたのは、屍を仲間にしたシーンが唯一でしたね。度胸以外、決して仲間との差が埋まった訳ではないけれど、今後はどうするんだろう・・・。

 ちなみにこのアニメ、よくいいところでキャラがアップになりますが、その時のまつ毛のハイライトのかかり方が好きです。

評価:4.00

クール総括

 視聴予定の6作品中5作を完走。最高評価が『スパイ教室』の4.00で他は3点台になってしまいましたが、『わたしの幸せな結婚』も『悲劇の元凶となる~』も満足しています。ちょっと辛口採点しちゃったかもしれませんね。

MVP

 『悲劇の元凶となる最強外道ラスボス女王は民の為に尽くします。』のプライド。王女だけど、振る舞いはもう女王と言っても差し支えなかったですよね。人を惹きつける強さ、優しさ、言動、立ち居振る舞い。けれどかわいらしさも見せる。そんなプライドにぞっこんなステイルやアーサーを見て、大人目線で微笑ましく感じつつも、一方で彼らに共感もしてしまう。他作品にも魅力的なキャラクターはいたけれど、プライドがNo.1です。

 次点を挙げるなら・・・『スパイ教室』のティア、モニカ、『わたしの幸せな結婚』の美世あたりが候補になるでしょうか。そうそう、『白聖女と黒牧師』のメルも凄く好きなタイプのキャラではありましたが、いかんせん活躍らしい活躍が皆無でしたね。

ベスト・アニソン

 『るろうに剣心』より、Reolが歌うED「切っ先」です。るろ剣はOPが平成版意識したんじゃないのかってくらい「何故これを選んだ」感バリバリで、それに比べてEDは主題歌として真っ当でしたよね。静寂の中の時計の音に始まり、すぐさまサビで勝負を仕掛けてるのも良かったです。

 他に候補と呼べるような曲は無く、今期はあまりハイレベルとは言えませんでしたね。スパイ教室のキャラクターEDなんて、キャストはいいのに、もっとインパクトのある曲用意できなかったのかな・・・とも思いましたし。

ベスト・アクター
 三冠。『わたしの幸せな結婚』で斎森美世を演じた上田麗奈です。序盤のあまりにもか細い、弱々しい美世の芝居にグッと引き込まれました。あれがもっと普通だったら1話で見るのをやめていたかもしれない。このアニメは間違いなく声優の力で盛り上げた作品だと思います。それで言うと斎森香耶を演じた佐倉綾音の悪女っぷりも素晴らしかった。瞬間最大風速で言えば上田麗奈以上だったかもしれませんが、おそらくはあの6話の芝居も上田麗奈に張り合う形で熱演を超える大熱演を生んでいったんじゃないかな・・・。香耶はあれでお役御免になっちゃったのが残念でしたね。2期で復活しないかなぁ。

 他には『スパイ教室 2nd season』の上坂すみれ、悠木碧も良かったですね。キャラクター自体の良さというのももちろん大きいのですが、その良さに一役も二役も買ってましたよね。・・・それにしても、今期挙げたのは売れっ子ばかりだなぁ(笑)

あとがき

 今期は、声優の芝居なら『わたしの幸せな結婚』、ヒロインのキャラクター性なら『悲劇の元凶となる~』、キャラクターデザインとストーリー展開なら『スパイ教室』・・・と、それぞれ強烈な強みを持った3強の夏でしたね。

 来期は8作品視聴予定。久々に1日1話以上のペースで見ることになりますが、『るろ剣』『キャプ翼』『ウマ娘』『聖女の魔力』は続きモノですし、『MFゴースト』『キボウノチカラ』もある意味続きモノ。そんな中で大本命は『16bitセンセーション』。なんか物凄く懐古感のある秋になりそうですね・・・。

   
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