順調な声優・戸松遥の流れに乗れない音楽活動。2015/03/18頃発売のアニソンCD／アニメBD

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非アニメタイアップCD

　アルバムのデキ自体は悪くないんですよ。単体で見れば・・・

　戸松遥3rdアルバムは遊園地がコンセプト。内容は新曲6曲と11th〜14thシングルから7曲(セパレイト・ウェイズのみ収録せず)。一昨年あたりから深夜以外での活躍ぶりが目立っていて、NHK大河ドラマのマスコットキャラの役が発表されたあたりで「一気にビッグになっちゃったなぁ〜」と感じた人も多いんじゃないでしょうか。

　ところがどっこい、売上は低調。初動は2ndはおろか1stアルバムにも届いていません。2週目でようやく1万枚。ここでかなり久しぶりのグラフを見てみましょう。

　率直に言って、戸松遥のアイドル性はキャリアを積むごとに落ちてきています。とは言え、水樹・田村・堀江の御三家が異常なだけで、本来それは至って自然なこと。若いファンは若い声優を応援するものの、大半は新鮮味に惹かれ、より若い声優にシフトする。そして残ったファンが買い支えていく・・・その流れに逆らうための数少ない手段が人気アニメのタイアップですが、「courage」を買った層が固定ファンになってくれていないんですよね。

　そりゃそうです。あの曲は戸松遥にとっては変化球。僕個人の感想を言えば今回のアルバムの満足度は高いですが、『SAO II』で戸松遥に興味を持った層からすれば・・・彼ら彼女らが戸松遥に求めるものは、アスナ的な格好良さ、お姉さんらしさだったのではないでしょうか。リード曲「恋ヲウチヌケ」はそこを意識したんだろうと思いますが、遊園地コンセプトを前面に押し出したアルバムの雰囲気でスルーされてしまったのではないでしょうか。

　その点で言えば、「ユメセカイ」からの「Q＆Aリサイタル」、「Sunny Side Story」は素晴らしい流れでした。方向性は全く異なるものの、素晴らしいアンセムである「Q＆A」で本来の持ち前の元気さをアピールできたし、「Oh My God」からのロックな路線は従来ファンにとっても成長を感じられたはず。歌手・戸松遥の成長ストーリーの一番美味しいところだったかもしれません。

　そこからなんですよね。「PACHI PACHI PARTY」以降ノンタイアップ3作で売上をわかりやすく落としてしまった。戸松遥らしいけどノンタイアップな「PPP」、売上が伸びにくいバラード「ヒカリギフト」、そして雰囲気元気そうなだけで盛り上がれない「Fantastic Soda!!」・・・単に人気が落ちていたわけではないんです。売れる要素を順番に削ぎ落としていった結果。それよりも、この「PPP」以降のリリースには方向性がない・・・ストーリー性が見い出せない。それは追っかけ甲斐がないということですから、人気に直結することです。もっとも・・・本業の声優活動の方が極めて順調ですから、戸松遥の人気が落ちているかと言えば完全にNOです。が、アーティストとして固定ファン数を維持、増加させていくには、ヒット曲の次はどういう曲にするかということを「流れ」を考慮しつつ考えないといけない。

　声優としての格が出てきた戸松遥。また夏にシングル(おそらくノンタイアップ)を出すだろうと思いますが、どういう曲を持ってくるのか。王道かチャレンジか、それとも惰性か。予想しておきます。サメ関連の曲になると思います。鷲崎健というサメ仲間を得てからのサメトーク激増と、アルバムでの本人の発言力の増加、夏という季節を考えれば、それしかない。売上は・・・楽曲次第ですが、まぁ大ヒットにはなりませんよ。それは次のタイアップまでのガマンです(無論、タイアップ有りなら話はガラリと変わってきますけどね)。

　余談ですが「Harukarisk＊Land」というタイトル、戸松遥が中学時代から大好きなアーティスト、オレンジレンジの「＊」(『BLEACH』1st OP)がヒントになったのかもしれませんね。考えた本人は「降ってきた」と言っていますし、おそらくは無意識でしょうけども。

ついでに読みたい：
・戸松遥『Harukarisk＊Land』発売記念インタビュー｜HMV ONLINE
・オレンジレンジ♪｜戸松遥オフィシャルブログ｢ハルカレンダー｣

キャラソン／挿入歌CD etc

ラジオ／ドラマCD／サントラ

音楽／実写BD

戸松遥 出演アニメBD

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