超正統派・水樹奈々と超異端・上坂すみれ。2015/07/22頃発売のアニソンCD／アニメBD

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アニメ主題歌CD

　ただでさえ異端な上坂すみれの楽曲の中でも、更に異端だよなぁ・・・でもそれを平然とやれるのは流石というか。

　2015年夏、最大の問題作かもしれない上坂すみれ6thシングル。下ネタ満載ソングなわけですが、今の若手女性声優で歌うなら確かにこの人しかいないかもしれません。ブッ飛んでることをファッション感覚でやれる人ですからね。でも、こういう歌をやる割に、アニメでは意外と落ち着いた声を聴くんだよなぁ・・・

参考：上坂すみれ「Inner Urge」インタビュー (1/5) - 音楽ナタリー Power Push

　水樹奈々33rdシングルはシンフォギアGXのOP。実力派にはこういう曲が用意される。メディアが声優アーティスト界の女王と呼ぶことに異論は全くありませんが、彼女に追随する存在がなかなかクローズアップされないのは哀しいですね。確かに、難しいとは思いますよ。売上的に追随する田村ゆかりや坂本真綾は扱いづらいでしょうし、かと言って10代や20代の新星・・・業界レベルで言えば面白い人は沢山いますが、業界外に推せるレベルとなると、そういないでしょう。売上で言えばμ'sは該当しますが、これ以上μ'sの活動を続けるとは思えませんし、声優ソロではそこまでの売上は期待できませんし。

　最近のCD売上上位だと、戸松遥は『妖怪ウォッチ』で主演していて扱いやすいものの、売上はタイアップ依存で、声質も歌唱力も驚くレベルではない。歌で魅力を出す人じゃなくて、魅力的な人が歌うタイプ。花澤香菜は昨年あたり勝負かけてた気がしますけどね・・・声質で売れるタイプで、紹介しやすい。事実、地上波の番組で歌ってたりもしましたし。でもやっぱり紅白出場って大きいんだなぁと思っちゃいますね。花澤香菜でダメなら今の若手誰でもダメでしょう。声質で勝負できて踊れる小倉唯に期待してみますか？でも声優業も歌手活動も本腰は大学卒業後でしょうし、いざ卒業して、仕事バンバンやってファン増やして・・・と順調にいくかどうか。

　「リスアニ！」Vol.21でユニスクの田淵智也が似たような話題で興味深い文章を書いていたので、興味があれば読んでみて欲しいのですが・・・悠木碧はなぁ。やはり個人的には幅広い層に売れる音楽性ではないと思うのですが、低レベルではないし、インパクトは確かにあるとは思います。方向性は違うけれど、上坂すみれもその点で近いのかもしれません。シングル累計2万くらい売らない限りは、そういう話をしても仕方ないですけどね。

非アニメタイアップCD

　今井麻美16thシングルは、とうとう実写映画の主題歌・・・『コープスパーティー』との縁は、5年前の同じ日に発売された4thシングル「シャングリラ」から。ミンゴス以上に、コープスパーティーの快挙ですよね。元々は1996年にRPGツクールのコンテストで賞をとった作品(今時はもうRPGツクールの認知度も相当低そうですけど)。東方Projectも96年に誕生していますが、同じPC98で同じアマチュアでも成り立ちは全然違いますね。

　それにしても、シャングリラから5年ということは、ARTERY VEIN結成からも5年ですか・・・去年とかもライブでステージに立ったり、BD-BOXやゲームの特典で音源自体は世に出しているんだから、CDまた出して欲しいなぁ。Aice5に出来てARTERY VEINに出来ないなんてことはないでしょう。

　ラブライブ！が一段落したところで、南條愛乃1stフルアルバムと内田彩2ndアルバムがリリース。2人とも声優としての仕事量はそこそこ順調と言えるのかな？ラブライブの活動との兼ね合いが終わり、これから増えてくるのかもしれませんね。南條愛乃は世間のイメージとして、元々は「fripSideの人」、今は「ラブライブの人」・・・といった感じだったかと思いますが、これからはシンプルに「南條愛乃」と認識されるといいなぁ。まぁ、声優としては「○○の人」ってのは決して不名誉ではないですけどね。そういうのが無い方がつらい。

キャラソン／挿入歌CD etc

　アニメソング作曲家の大御所中の大御所、渡辺宙明の卒寿記念アルバム。今年で90歳ですよ！特撮／アニメで本格的に曲を作り始めたのが「ゴーゴー・キカイダー」「マジンガーZ」で1972年(このCDには1964年の「忍者部隊月光」も収録されています)。1925年生まれですから、40代後半ですよ、伝説の始まりは。映画音楽自体は30代からやっていて、遅咲きという訳ではないですけどね。今年は『俺、ツインテールになります。』で久しぶりに深夜アニメに楽曲提供。スタッフ、よくぞオファーを出した！前にも書きましたが、本当にグッジョブ。

　ただ一つ残念なのは、同じく大御所の菊池俊輔にも言えることですが、後継者らしい後継者がいないことですね。オマージュ、パロディをされることはあっても、彼らのフォロワーと言える作曲家は、少なくとも今のアニソン業界には見当たらない(その点、田中公平はいいよなぁ・・・)。時代の流れで考えると、アニメ視聴者の年齢層の問題もあるし、ヒーロー像の変化もある。熱さはあくまでクールさに内包される形で求められていて、そうでない場合はギャグシーン。僕が『シンフォギアGX』の響のキャラソンに希望を見出したのは、そこなんです。真正面から(女性キャラだけど)ヒーロー像と向い合って、逃げずに熱さを押し通した。ああいう楽曲がまた作曲を志す人に影響を与えてくれたら、と(熱くし過ぎることが逆に照れ隠しになっている感もありますけども)。まぁ・・・別に熱血要素が無くてもいいから、どちらかと言えばシンプルにメロディで楽しませてくれる作曲家に出てきて欲しいかな、とも思います。そっちのが難しいかもしれません。

PICK UPラジオ／ドラマCD／サントラ

　『SHOW BY ROCK!!』のサントラ。目玉は1話で流れた「青春はNon-Stop!」のシアンverと、各ヴォーカル曲のTV edit・・・それに加えて「迷宮DESTINY」と「流星ドリームライン」は1st,Session verも収録。これはTV editとは別に収録されているので、フルverでしょうかね。Amazonのページで試聴した感じだと、シングル音源とは少し違った味わい。『けいおん！』でOP/EDの5人verなんてのがあったのをふと思い出しました。

音楽／実写BD

戸松遥 出演アニメBD

PICK UP アニメBD