真綾、ClariS、スフィアと新人歌手の売り出し方。グラフで見るオリコンウィークリー[2010/11/01付]
お題
・坂本真綾は田村ゆかりと並ぶアニソンシングルセラーの2番手。
・ClariSはリスアニの「2010年代にあるべきアニソン」の提示なのか・・・?
・スフィアは初動の自己記録更新。右型上がり継続か。
・あまりに違いすぎる1万枚トリオ。
・[考察]ClariSに見る、新人アーティストの売り出し方。
・けいおん関連CDがすべて1000枚未満に。
・工藤真由が7週目。頑張れ。
・今週いなくなったCD。
アニメソングシングル売上分析
坂本真綾が5位。声優シンガーの中では初動5万枚を売る水樹奈々の売上が図抜けていますが、2番手は15000枚前後を売れるこの人と田村ゆかりでしょう(茅原・平野はシングルはこの二人ほど売れません)。
ClariSが7位。『俺妹』効果で売れたことは間違いなく、固定ファンの予約買いで初動に強い声優シンガーと比べればロングセラーになることが期待できます。なお、このユニットがリスアニ絡みであることを考えると・・・「俺達はこういう曲を2010年代のアニソンにしたいんだ!」という雑誌としてのメッセージではないか、というのは・・・流石に考えすぎでしょうか?
スフィアは8位。前作のナウスカから、約1000枚の上乗せ。これまでのパターンでは、初動+5000枚程度が最終的な累計になります。この調子なら、累計での右肩上がりも持続するんじゃないでしょうか。スフィア初のアニメソングらしいアニメソング。できれば2万枚を突破して欲しいと思っていますが、まだ難しいかな・・・
ということで、実に3組が1万枚以上を売った珍しい豊作週でした。特筆すべきことは、露出を控え落ち着いた音楽活動を行っている実績豊富な30歳・坂本真綾に、仕事ひっきりなしのアイドル声優で、今一番勢いのあるユニットの一つ、19~25歳のスフィア。そして顔出し無しでデビューした現役中学生のClariS・・・売り方も年齢も三者三様なんですよね。あと、レーベルも。
[考察]
ClariSは最初に俺妹に出会えて、本当に幸せだったろうな、と思います。ランティスで初動1000枚そこそこを売っている人達も、デビュータイトルに恵まれていたらおそらくは・・・という気がしないでもないです。今はラノベのアニメ化が多いですし、ラノベの発行部数からタイアップ効果の大小がかなりよくわかるはず。アニメスタジオも、京アニなどは言うまでもありませんが、シャフトやPA.Worksの作品も、スタジオ名だけで注目されるレベルにまでブランド力が上がっています。そういうところで新人アーティストをドーンとプッシュしてあげるべきなんじゃないでしょうか。逆に、水樹奈々や田村ゆかりらは主題歌を歌うことで広告塔になれる存在ですしね。
良きアニメの良き歌が良きアーティストを育てた例は少なくありません。エタブレも午後九時Don't be lateも、railgunも鳥の詩だって、作品と切っても切れない名曲。(作品との結びつきという意味で)ClariSのironyがそれに該当しているとは思っていませんが、売上は良きアニメの恩恵を受けました。今集めている注目を維持・拡大するために、良きアニメソングを歌って欲しい。彼女らは顔出しをしないからライブにも出ない。アニメだけを見れる分、曲作りに変な雑念が入ることがないはずだから、期待しています。
ちなみに、こないだ発売されたリスアニ! Vol.3
でランティスの斎藤PやNHKの石原Pらが対談の中で「循環」や「世代交代」というキーワードを出しています。業界の人達の考え方を知ることができて面白いので、是非是非読んでいただきたい。
気づけば、けいおん関連のCDの売上がすべて1000枚未満にまで落ち着いています。来週はアニソンが大量に発売されることもあり、一気に押し出される可能性も高そうです。工藤真由も粘りに粘って7週目ですが、今週が最後でしょう。まぁ、放課後ティータイムも工藤真由も今週アルバムだすので、オリコンに残ると言えば残るのですが(爆)
今週100位圏内から脱落したのは、神谷浩史+小野大輔の1組だけ。お疲れ様でした。
来週はLiaにGRANRODEOあたりが上位に来そうな予感。ELISA、飛蘭、JAM Project、ミルキィホームズに『えむえむっ』のOPも出るので、だいぶ賑やかになりそう。個人的に頑張って欲しいのは、プリキュアのいつきとゆりのキャラソン、みつどもえの杉崎のキャラソン。