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声優/アニソンレビュー&CDデータ語り

小松未可子の真骨頂と、野球アニメの明暗と、ゲキテイの後継者たち。[2020年春アニメ視聴録]

2020年07月08日 23:40 更新                  
カテゴリ: [アニメレビュー]

視聴アニメリスト

  1. メジャーセカンド 第2シリーズ(1~7話)
  2. プリンセスコネクト!Re:Dive
  3. アルテ
  4. 八男って、それはないでしょう!
  5. 新サクラ大戦 the Animation
  6. かぐや様は告らせたい?
  7. ヒーリングっど♥プリキュア (11~13話)
  8. とある科学の超電磁砲T (13~15話)

視聴断念

  1. 球詠

クール総括

  1. MVP
  2. ベスト・アニソン
  3. ベスト・アクター

各話評価

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メジャーセカンド 第2シリーズ(1~7話)

視聴メディア:Eテレ

 無印時代は終盤を原作で読んでいて、メジャーセカンドは原作、アニメ共にずっと見ている作品。第1シリーズは終盤こそ熱いところもありましたが、キャラデザを筆頭に割と無難なアニメでした。ところがどっこい、この第2シリーズは雰囲気をガラリと変えてきました。これは・・・新海誠作品!?(実は見たことない)

 野球アニメとしてのクオリティは、おそらく人類史上No.1でしょう。『ダイヤのA』を見てないから断言はしないけれど、これに勝るアニメが存在するのは想像しづらい。昨年の『ハチナイ』は大好きだったけれど、世間で散々言われた通り、決してクオリティの高い作品では無かったし、今季の『球詠』も比較したら可哀想なレベル。野球アニメは難しいんでしょう、多分。でも、どうせ難しいなら、第1シリーズのように無難に粗のない作品を目指すよりは、粗が目立っても良いところを際立たせて欲しいかなぁ・・・なんて、この第2シリーズについては、そんな心配を全くする必要が無い。

 特筆すべきは、7話などで見られる太鳳と沢さんの守備でしょうか。巧いプレーを巧く描く。なんと贅沢な。女子中学生だからと言って変にリアル志向に走らず、滅茶苦茶巧い守備を惜しみなくダイナミックに描く。

 それでも、この第2シリーズの最大の特徴が「光」にあることは間違いありません。佐藤光はひとまず物語から去ったけれど、画面を包む光がただただ眩しい。まるで『美味しんぼ』。いちいち眩しい背景に、夜でも街灯のように輝く瞳。そのせいで睦子が滅茶苦茶かわいい。原作でも十分過ぎるほどにかわいかった睦子だけれど、キャラデザと花澤香菜がいい仕事をし過ぎている。無論作画も常時安定してハイクオリティ。ケチの付け所なんてどこにもありません。

 もう一つ、藤井千里役の上坂すみれについても。「ずざー」が印象的な千里ですが、いつ頃からでしょうか、上坂すみれがこのあざとさを手に入れたのは。ルックス的にはむしろ地味な部類のはずの千里が滅茶苦茶かわいいのは上坂すみれの仕業。なんか、最近はアニメ以外でも、実写映像なんかでもあざとさを感じることが多いんですよね。ずっとシュールで頭のおかしいインテリ系キャラで売ってたはずなのに、一体何があったのか。

 途中、4週間の放送延期を挟み、ようやく放送再開!と思ったらまた延期・・・とヤキモキさせられています。順調なら13話までで1クールですから、半分程度しか放送できなかったんですね。そんな中での評価4.57は『旗揚!けものみち』の4.50を超え歴代最高。早い段階での放送再開を期待します。

評価:4.57

プリンセスコネクト!Re:Dive

視聴メディア:ABEMA

 原作ゲームをプレイしている身としては楽しみだった作品。このテのアニメ化で一番避けたいのは、キャラクターを出し過ぎて内容が薄くなること・・・言い換えるなら、ゲームプレイヤー向けのファンムービーになってしまうことですが、まぁ世界規模でヒットしているプリコネのことです。OP曲に「Lost Princess」を使用する辺りにもこだわりを感じますし、CyGamesはお金もあるだろうし、しっかり面白い作品に仕上げてくるんだろう・・・と思っていたんですけどね。

 モブキャラのデザインを大胆に簡略化しての作画は、まぁ賛否両論あるんだろうなと思いますが、悪くなかったと思います。千葉繁に稲田徹・・・と、無駄に豪華声優陣だったのもいい。レギュラーキャラも、騎士くん・・・ユウキの言動、キャルちゃんの酷い扱いは面白かったし、ペコリーヌも可愛かったですし。いいところは沢山ありました。

 素晴らしいOP映像については、以前別の記事でたっぷり書いたので、そちらを読んでみてください。(プリコネ「Lost Princess」は「誰でも知ってる曲」になれるか。2020/04/29頃発売のアニソンCD新譜) 

 ただ・・・やっぱり内容は薄かったですよね。無駄なシーンもポツポツありました。1話限りのゲストキャラの、その後活かされることのない設定にダラダラ時間を使うのは・・・敢えて名指しすると、BB団のくだりは見ていて辛かったです。アオイに限らず、全体的にゲストキャラを魅力的に描くことはできていなかったと思います。例外的にリマやエリコは面白かったし、美食殿はしっかり描けていたんですけどね。

 個人的な願いとしては、無印時代のプリンセスコネクトを・・・Re:DIVEの前日譚を劇場アニメとして作って欲しいな、と思っています。どうかな・・・?

評価:3.53

アルテ

視聴メディア:BSフジ

 よくぞアルテ役に小松未可子を起用してくれた、とまず書いておきましょう。現実の、性別やら人種やらの差別の話題は誰も彼もが醜く罵り合い、見ていて辟易しているのが正直なところですが、腐らず明るく前向きに頑張り、夢へと進み続けるアルテというヒロインへの好感は、小松未可子の好演によるところも大きいです。熱演というよりは、このキャラはこの人じゃなきゃダメ!という、キャスティングがピッタリハマった爽快感です。

 小松未可子の芝居もそうだし、キャラクターデザインも、坂本真綾によるOP曲「クローバー」も、すべてが明るく爽やかで、見ていて不快になる部分が全く無い。差別の話は、暗く沈んだものにして、絶対にあってはいけないことなんだと主張することもできたはずですが、そうしていません。「絵画は男がやることが当たり前だった時代」の中で、たくましく夢を頑張ったアルテは、やがて周りを認めさせ、あの最終回へと繋がっていったわけです。

 夢を持つ人間は、正義に寄り道している余裕など無い。けれど、最終的には人の心を動かす。おそらく・・・シアトル時代のイチローもそれに近い感覚で生きていたんじゃないかな。差別を体験したことは引退後こそポツポツ口にしていますが、当時は黙って結果を出し続け、最終的には大きな尊敬を集めました。そういう人が時代の「感覚」を変えるんだと思います。

評価:4.41

八男って、それはないでしょう!

視聴メディア:dアニメストア

 キャラデザが良くて、小松未可子が出演していて・・・ということで視聴した作品。OPにはデーモン閣下×宝野アリカ!ということで期待もし、いざOPを見てみると、流石デーモンいい声している・・・と思ったのですが。最終的に、なんと煮え切らない曲なんでしょう。そろそろ盛り上がるかな?というところで終わってしまう。これは残念でした。

 本編も・・・キービジュアルやOP曲の雰囲気から、それなりにシビアさのあるバトルものを期待していましたが、実際バトル要素はかなり薄かったですね。せっかく魅力的に感じていたレギュラーキャラの活躍も数える程度。もったいない・・・

 ただ、いい面もあって、このテの異世界転生モノによくある、転生前の世界のモノを広めるアレ。本作で言えば味噌や醤油ですが、そういうのをあまり全面に押し出さなかったのは良かったです。それと、何と言ってもエリーゼ。このヒロインは滅茶苦茶良かった。「わかってくれる」人がいるというのは(文字通りに)有り難いことで、それが婚約者だというなら、それはもう泣ける程幸せ者です、ヴェンデリンは。現実は、他人の理解を期待してもしょうがないし、理解してもらうために能動的である必要がある。そんなストレスから解放してくれる存在って、控えめに言って最高でしょう。しかも可愛い。聖女以外の何者でも無いです。

評価:3.41

新サクラ大戦 the Animation

視聴メディア:dアニメストア

 おそらく・・・他国の華撃団がほぼ登場しないと解っていたなら視聴しなかった作品です。主要キャラのデザインは全く好みではありません。見た目の問題だけでなく、ストーリーも、特に華撃団メンバーの見せ場らしい見せ場も無く、おそらくかなり凝っているであろう時代背景や設定の説明なども無く、率直につまらなかったです。旧サクラ大戦を知っている身ではあるけれど、このアニメだけを見ていては華撃団が何故ステージに立っているのかよく解らないし、「あれ?帝国歌劇団=帝国華撃団って周知の事実なんだっけ?」という疑問が最後まで引っかかっていました。

 フォローするならば、メカの迫力ある戦闘は流石でした。その勢いがあったから、最終回はそこそこ楽しめました。と言うより、レイラやカミンスキーは普通にいいキャラ、いい敵役だったと思いますよ。

評価:2.91

かぐや様は告らせたい?

視聴メディア:ABEMA / BS11

 第1期に引き続いての視聴。評価としては1期の4.41から0.5もダウンしてしまいましたが、要所要所はしっかり楽しませてくれました。

 このアニメのどこに惹かれるかって、やっぱり白銀会長なんですよ。そりゃかぐやも早坂も可愛いけれども、グッとくるのは会長の言動。その象徴が6話の演説乱入であり、11話の「うるせぇバァカ!!」。

 11話は視聴する前からTwitterで色々騒がれていて、視聴中も単なる悲惨なお涙頂戴劇かな・・・なんて思っていたのですが、ああいう雰囲気を、あのBGMとともにブッ壊した会長は控えめに言って格好良かった・・・いや、でも真骨頂はその前の長語り!理屈と結果が一番のポジティブを生む。だから石上は前を向けた。立ち直った。恨み節でない「うるせぇバァカ」を言えた。会長の魅力って、その賢さを以て他人をポジティブな方向に導けることだと思うんですよね。かぐやと戦っている時はああなのに(爆)

評価:3.91

ヒーリングっど♥プリキュア (11~13話)

視聴メディア:TVer

 今期見ることが出来たのは最初の2週と最後の1週だけ。新たなる敵バテテモーダの不穏な雰囲気はインパクトがありましたが、13話を見たときには既に「そういやこんな奴出てきてたな!」状態でした。今期はもうただただ、おかえりなさいと言う他ありません。

評価:3.33

とある科学の超電磁砲T (13~15話)

視聴メディア:dアニメストア

 大覇星祭編のラスト3話分だけ。14話の中盤からは完全に後日談ですし、クライマックスは13話でしょう。12~13話が極めてスリリングで傑作だと思っていますが、それもこれも、食蜂操祈の想像以上のヒロイン力と言いましょうか。最初は危険な能力持ってるヤベぇ奴ぐらいにしか思っていなかったのですが、浅倉杏美の好演もあってか、終盤の頃にはだいぶ好きなキャラになっていました。

評価:4.00

球詠

視聴メディア:dアニメストア

 5話で断念。基本的に、視聴断念作品について感想を書くことは(基本、ネガティブなものにしかなりませんし)これまでしてこなかったのですが、せっかく5話まで見たので。

 野球アニメということで期待していた・・・というのは言葉足らずでしょうか。楽しみではあったけれど、キャラクターデザインの時点で大きな不安があったのは間違いないです。それでも、予想をいい意味で裏切って貰えれば、と思っていました。結果は残念も残念、想像以上に残念でした。

 キャラデザの不満というのは、即ち体格と顔の中身のミスマッチです。精巧で現実的な首より下に対して、あまりにものっぺりとした顔。ただまぁそういうことは、他の要素で作品を気に入ればむしろチャームポイントになり得ることです。

 3Dを多用したのは大失敗でしょう。海外では3Dに置き換えられず杜撰な作画のものが放送されていたようですが、スピード感のある格好いいアクションを見せられていないという点では、3Dも杜撰な2Dも同レベルです。少し無難になったからと言って、面白いアニメになるわけではありません。今期は『新サクラ大戦』も残念な内容でしたが、共通しているのはキャラデザとストーリーが残念だったところまで。サンジゲン作品は、ことモデルを動かすことについては本作と比べるようなレベルではありません。逆に、本作は3Dでどういう野球を見せたかったのか。100%全力を出せていれば魅力的なアニメになっていたのか?というお話です。

 ストーリーも退屈でした。眠気すら覚えるレベル。これが視聴断念の決定打だったと思います。キャラクターの名前もバッテリーの二人しか覚えられませんでした。「あれ?この人いつ入部したっけ?」と思うことも。物事の全てが淡白に描かれ、5話時点で、これ以上面白くなる気配が見えませんでした。おそらく・・・原作マンガなら、そのテンポ感でちょうど読みやすかったんでしょうね。

評価:2.40 (視聴断念作品のため、参考記録)

クール総括

 視聴予定の10作品中、8作を完走。配信延期となった『食戟のソーマ 豪ノ皿』は1話2話だけ視聴し、来期に持ち越し。視聴断念は『球詠』だけでした。

MVP
 『アルテ』の主人公アルテ。この元気で爽やかで逞しい少女がNo.1でしょう。アルテの「がんばるぞー!」って声を聴いて、自分も頑張りたくなってしまうのは大鋼だけではない・・・よな?上でも書きましたが、よくぞ小松未可子を起用してくれました。

アルテ

 他にも、今期は魅力的なキャラクターが多かったです。『メジャーセカンド』の佐倉睦子も滅茶苦茶可愛かったし、『かぐや様~』の白銀御行も滅茶苦茶格好いいシーンがいくつもあったし、『八男~』のエリーゼは結婚したいと思わざるを得ない素晴らしいヒロインでした。ただ唯一、毎回「いいな」と思わせてくれたのがアルテでした。

ベスト・アニソン
 悩ましい・・・楽曲としては『新サクラ大戦 The Animation』OP「檄!帝国華撃団<新章>」と言いたいところですが、映像込みで考えれば、『プリンセスコネクト Re:DIVE』OP「Lost Princess」一択です。これはどちらが良いというより、このベスト・アニソンという賞の選考基準の明確化を迫られているわけです、この2曲に。

 ・・・せっかくDAIMONZI-X年間大賞でアニメ編とアニソン編を分けたので、ここではあくまで楽曲としての魅力で選ぶより、アニメの中で光った楽曲を選ぶこととします。なので、「Lost Princess」を今回のベスト・アニソンとします。新サクラ大戦はどこまでもルックスが足を引っ張っていますが、OP映像のデキではどっちにしろプリコネが圧勝です。そして、そんな素晴らしい映像は、素晴らしい楽曲ありき。

 この2曲は田中公平の作曲であり、名曲「檄!帝国華撃団」の流れをくむ、従姉妹のような関係。そんな2曲がこうして同じタイミングでアニメのOPを飾っているというのは、ちょっとニヤニヤしてしまいますね。それも、かやたフル3D、かたやヌルヌル2Dアニメーション!発展途上のハイテクと、熟練のローテクという図式でもあります。結論らしい結論はありませんが、そういう気づきがあるというのは面白いものなのです。

ベスト・アクター
 小松未可子です。『八男~』のイーナはほとんど活躍しなかったのが残念でしたが、アルテだけでお釣りが来ます。

 役者にこれを言うのは失礼かもしれませんが、「この人が演じるに相応しい(と思う)キャラクター」が好みなんです。加藤茉莉香ほど大胆不敵な性格ではないけれど、イヤミの無い真っ直ぐなキャラクター。中性的ではあるけれど、決して女性的な魅力が無い訳ではない。何故か「負けてられねーな」と思ってしまう・・・。そういうキャラクターを、いつまでも演じて続けて欲しい。そうそう、結婚おめでとう!

 次点を挙げるにこの人!というのはいないのですが、気になったのは『メジャーセカンド』で睦子を演じた花澤香菜。全盛期のように毎クール声を聴く・・・なんてことは無くなりましたけど、やっぱり滅茶苦茶かわいいですよね。この人の声と芝居。それから、立花理香。『プリコネ』でツッコミ役を頑張っていましたね。キャルは現時点での代表作でしょう。個人的には、この人はソシャゲの女王だと思っていて、その知名度ほどにはアニメには顔を出さない人なのですが、ソシャゲと関係ないアニメでの活躍も見たいなぁ・・・。

あとがき

 今回はちょっとネガティブな内容になってしまいました。不満の残る作品が多かったのが正直なところで、特に球詠についてはフォローのしようも無く。結果を責めたところで誰も幸せにならないので、スルーすべきという考え方もありますが、アニメを視聴した結果抱いた素直な感情を記録として残しておくのがこの記事のスタンスです。ご理解ください。

 クール末にプリキュアが帰ってきて、来期早々にメジャーセカンドも帰ってきそう。ソーマも超電磁砲Tも放送再開日が決まっており、ようやくアニメも安定して放送されるようになるかな・・・?7月頭時点でコロナ感染者数はまただいぶ増えてきていますし、ぬか喜びに終わらないとよいのですが。

 来期はSAOアリシゼーション完結編に、色々と話題になった宇崎ちゃんにと話題作がポツポツありますが、キャラデザ的にはエグゼロスが楽しみ。面白いといいなぁ・・・。

   
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