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声優/アニソンレビュー&CDデータ語り  

佐倉睦子の圧倒的ヒロイン力と、七海麻美で蘇った悠木碧の凄み[2020年夏アニメ視聴録]

2020年10月04日 12:27 更新                  
カテゴリ: [アニメレビュー]

視聴アニメリスト

  1. ド級編隊エグゼロス
  2. ヒーリングっど プリキュア (14~26話)
  3. 彼女、お借りします
  4. メジャーセカンド 第2シリーズ(8~19話)
  5. ソードアート・オンライン アリシゼーション War of Underworld (13~23話)
  6. 食戟のソーマ豪ノ皿
  7. とある科学の超電磁砲T (16~25話)

視聴断念

  1. 宇崎ちゃんは遊びたい!

クール総括

  1. MVP
  2. ベスト・アニソン
  3. ベスト・アクター

各話評価

クリックで原寸表示します。

ド級編隊エグゼロス

視聴メディア:dアニメストア

 松岡禎丞主演作1本目。キャラクターデザインが好みで視聴しました。せっかくなので、Hネルギー解放版を見ていましたが、わかりやすく「謎の光がありません」的な違いではなかったですね。通常版との比較は特にしていませんが・・・

 ストーリーも作画も特に大きく心揺さぶられるものは無かったでしょうか。お色気的な意味ではムードのあるシーンが何度かありましたが、作品名のインパクトに応えるレベルのものではなかったかな、とも。雲母は可愛かったし加隈亜衣も好演していましたが、エグゼロスの他のメンバーについては見せ場を作りそこねた感もあります。むしろトーキョー支部の紫子の方が存在感あったかな。7話は好きですよ。

 主題歌は聴くごとに慣れて、今では割と好きになりましたが、最初はなんつうリズムで歌うんだ・・・って面食らいました。サビ後の間奏なんかは素直で滅茶苦茶格好いいだけに、こんなに奇をてらわなくても・・・と正直思いました。アニメのOPは一発目でガツンと掴みにいって欲しいなぁ。1話を見てその後の視聴継続を判断したいケースもあるので、そこは大事です。

評価:3.41

ヒーリングっど♥プリキュア (14~26話)

視聴メディア:TVer

 バテテモーダがヒーリングッバイしたり、キュアアースが登場したり。ほぼ毎年恒例みたいな感じですが、やっぱり追加プリキュアが初めての日常回でポンコツぶりを発揮するのを見るの、好きなんですよ。ヴァイオレット・エヴァーガーデンの序盤って、実はこのプリキュアの恒例行事に近かったのかなぁ。見ててヒヤヒヤするけど、楽しい。あと印象に残ってるのは、18話のニャトランの恩返し。ひなた、本当にいい娘だよね・・・いや全員いい娘なんだけども、特にいい。

評価:3.53

彼女、お借りします

視聴メディア:dアニメストア

 ヒロインたちは可愛かったですよね。声優も皆好演していたと思います。個人的な好みで言えば、唇のぼかしが強いキャラデザは好きではないのですが、眼力のある絵はとても良かった。

 主人公がどうしようもない奴だというのは、ストーリーを動かすという点、周りのキャラクターたちをより魅力的に見せるという点で有効なのだなとも解ったのですが、しかしいくらなんでも盗み聞きし過ぎでしょう。そして最終回のクライマックスになっても一皮剥けることなく終わってしまった。2期をやるならやるでよいのですが、決着ついでに少しは成長を見せて欲しいものです。

評価:3.41

メジャーセカンド 第2シリーズ(8~19話)

視聴メディア:Eテレ

 VS清和中の前からVS柳川中を経て、VS大尾中の直後まで。途中OP/EDも変わりましたが、どちらも前の曲の方が好みだったかな・・・2nd OPの映像は色彩的に斬新で、心意気は買いたいですけど。

 前クールから、作画の良さは群を抜いているし、ストーリーもマンガで一度読んでいるのに普通に面白い。VS大尾中の「軟式とリトル」という切り口もいい。ケチのつけようがない傑作アニメです。その中で特筆すべきことは、試合中時折見せる神がかり的なアングルでのファインプレー、千里演じる上坂すみれのこれ以上無いあざとい芝居、そして19話が特に印象的でしたが、睦子が底無しにかわいい。太鳳も沢さんも魅力的なキャラクターだけども、これはもう、ヒロイン力が違いすぎる。花澤香菜も流石。

 あと、卜部とアンディ。メジャーは吾郎の時代から、割と過去のキャラクターに対してドライなイメージが強くて、おそらくはあれは2人との最初で最後の対決になるのかな・・・という気がしていますが、アンディは最初から最後まで優秀な打者であり捕手でしたね。もう一活躍して欲しいなぁ、かませでもいいから。

評価:4.08

ソードアート・オンライン アリシゼーション War of Underworld (13~23話)

視聴メディア:BS11

 松岡禎丞主演作2本目。長編の最終章、キャストの話では怒涛の展開だというので期待していたし、実際序盤は確かに怒涛でした。かなり絶望的な展開もあったし、中韓の軍勢が出てきた時の、扇動される民衆の有様というのは世界中の人々に見て、考えてみてもらいたいなと思うものでした。

 最終回がちょっとブッ飛んでいましたが、別にそこはいいと思うんですよ。それよりもどうしても引っかかってしまったのは、ユージオやユウキの扱いと、復活キリトの万能ぶり。多少のご都合主義にケチはつけませんけど、多少ってレベルじゃなかったですよね、アレ。それから・・・リーファがアスナやシノンと合流できなかったのもちょっと残念だったかな。滅茶苦茶頑張ってたけど、話の本筋とだいぶ遠いところにいましたよね。

 終盤にネガティブな面が目立ってしまいましたが、アスナの正妻っぷりはやっぱりいいなと思いました。だからこそユージオに固執するキリトを見たくなかったのかなぁ・・・。プログレッシブは、いつになるのかわかりませんが期待しています。

評価:3.81

食戟のソーマ豪ノ皿

視聴メディア:dアニメストア

 松岡禎丞主演作3本目。ちなみに、3本とも茅野愛衣と共演しているんですよね。

 5年間に渡るアニメ放送の完結編。1期から感想を書いてきた身としてはちょっとした感慨もあります。まず嬉しかったのは、ちゃんと料理勝負が面白かったこと。4期の連帯食戟は勝負の結果が容易に予想できただけでなく、一つ一つの勝負が淡白に描かれており、正直なところつまらなかったのです。作画は5年間ずっと素晴らしかったけれど、かつて1期2期・・・と「普通に面白くて、語る余地がなかった」ストーリーが最後の最後に帰ってきましたね。

 ただし。残念だったのは「あのBGM」が帰ってこなかったこと。ソーマと言えば「あのBGM」です。これはもう、どんな曲かなんて説明するまでもないでしょう。もう一度、いい場面で聴きたかった・・・それだけが心残りです。

 作品全体を振り返って、印象に残っているキャラクターは1期の肉魅。石上静香という声優を知ったきっかけで、あの強烈なインパクトを持った芝居は一発で好きになりました。あとは・・・肉魅を知った後、何故かギャルのキャラクターに好感を持つことが増えてしまいました。別にリアルでは全然趣味ではないし、肉魅自体、ステレオタイプのギャルキャラではないし・・・なんなんでしょうね。あ、そうそう。料理で一番食べたいなーと思ったのも、肉魅の作ったA5和牛のロティ丼です。あれしかないでしょう。

評価:3.84

とある科学の超電磁砲T (16~25話)

視聴メディア:dアニメストア

 天賦夢路編。美琴の見てた夢も面白かったし、黒子と美山の話も、佐天さんとフレンダの話も凄く良かったし、終盤のスカベンジャーもぽっと出の新キャラの割にはいい活躍を見せてくれました。ラスボスのドッペルゲンガーとの戦いは、ド迫力ではあったものの面白みはあまり無かったかな、とは思いましたが、そこに至るまでの過程でかなり満足させてもらいました。ところで、禁書目録も超電磁砲も、完結編をこの目で見届けられる日は来るのかなぁ・・・

評価:3.80

クール総括

 視聴予定の8作品中、7作を完走。宇崎ちゃんだけ1話で試聴断念しました。

MVP
 『メジャーセカンド』のヒロイン佐倉睦子。かわいい。ひたすらかわいい。圧倒的ヒロイン力。ヒロイン力と言えばアスナも相変わらずの貫禄でしたが、良くも悪くも見慣れた光景と言いますか。今回はユージオに全部持ってかれた感もありますし、今期に限って言えば、やはり睦子です。マジメで、素朴で、そんな睦子を演じる花澤香菜の芝居もグッジョブという他ありません。

 

 他には『彼女、お借りします』の水原千鶴も印象深かったかな。主人公が徹底してダメ人間なので、余計に彼女が光っていました。あとは安定ですが白井黒子はやっぱり出てくるだけで楽しいですよね。

ベスト・アニソン
 fripSideが歌う『とある科学の超電磁砲T』OP「dual existence」です。今回は残念ながら消去法。OP/ED/挿入歌で少しでも「いい」と思った曲がこの曲だけでした。南條愛乃のヴォーカルは超電磁砲(昔)の頃と比べて格段に巧くなったし、それとともに楽曲も風格を帯びています。それでも相変わらずキャッチーなのが凄い。八木沼悟志にグッジョブと言う他ありません。

ベスト・アクター
 悠木碧です。プリキュアでも主演を努めていますが、今期は何と言っても『彼女、お借りします』での七海麻美の凄みですよ。

 TVアニメで彼女の圧倒的な芝居を見たのは久しぶりです。劇場アニメなら『ヴァイオレット・エヴァーガーデン外伝』とか、あるいは『幼女戦記』も劇場版だけは見ました。どれも強烈な存在感を見せてくれていましたが、TVアニメとなると・・・

 彼女が最も輝いていた、ギラついたオーラを放っていた時期はもう9年も前・・・2011年だと思います。世間的には『まどマギ』が大ヒットしたし、大鋼的には『ベン・トー』と『GOSICK』にドハマりしていました。いずれも悠木碧の好演が抜群に光っていた作品です。こんな作品群を立て続けに見てしまえば、この声優の将来にとてつもない期待をしてしまうのも無理もない。

 その後はと言うと・・・主演のシンフォギアは何期も続きましたし、SAOも重い役どころを演じましたし、数え切れない程のキャラクターを演じました。この8年間、間違いなく彼女は売れっ子声優でした。ただ、2011年までのギラつきが見えなくて、そのこなれた感じの芝居を物足りなく思っていたのが正直なところです。

 だから、失礼を承知で言いたいのです。「おかえりなさい」と。そして「今後の貴女の役目は、今プリキュアを楽しく見ている子供たちがいい年頃になった時、その芝居をもってアニメの世界に再度引き込むことだ」とも。

 MVPが圧倒的過ぎるので次点を挙げるのも何なのですが、『メジャーセカンド』の睦子の放つ正妻力は、作画の良さも無論ありますが、花澤香菜の好演も無ければ成立しなかったでしょう。それから千里を演じた上坂すみれ。あざとい。滅茶苦茶あざとい。カノカリでの雨宮天も、悠木碧と対をなす正統派ヒロインを演じきりましたね。『とある科学の超電磁砲T』は黒子を演じた新井里美を抜きには語れません。ブッ飛んだギャグが目立つからこそ、真面目なシーンも映えますよね。

あとがき

 今期は、結果を見ればメジャーセカンドの1強でした。次点のソーマから最下位のエグゼロス、カノカリまで、いい面と悪い面を併せ持つ作品ばかりでしたが、メジャーは本当に安定して楽しめました。来期途中で最終回を迎えるかと思いますが、この調子で突っ走ってもらいたい。

 来期は9作品視聴予定で、そのうち今期からの継続が2本、シリーズものが4本。新作が3本。個人的な話をすると、春夏のアニメは平日だろうが昼食を摂りながらアニメを見ていましたが、転職が決まったので10月からは仕事終わって夕飯食って野球見て風呂入って、その後に・・・というタイトスケジュールになるので、パンクしないかがちょっと心配。

   
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